八王子ドック開設公演『郊外の演劇プロジェクト banlieue––歴史もなく、未来もなく––』

八王子ドック開設公演『郊外の演劇プロジェクト banlieue––歴史もなく、未来もなく––』

この記事はプレスリリースの提供を受けて作成しました。

『身体の演劇』を標榜し、演劇における身体と、力/権力/暴力をめぐる問題系に取り組み続ける『劇団解体社』が、この度八王子で『郊外の演劇プロジェクト』を繰り広げます。

劇団解体社とは

1985年、結成。暗黒舞踏の開祖・土方巽の思想的な影響のもと、『身体の演劇』を標榜し、活動を行ってきました。通常の演劇とは異なって、戯曲などは用いず、パフォーマーの身体や時間性にフォーカスした上演を行います。常に時代に対して挑発的なその作品は、ヨーロッパを中心に、南北アメリカ、アジアなどの各地域のフェスティバルに継続的に招聘されるなど、国内外で高い芸術的評価を得てきました。2024年より八王子に拠点を移し、建築家・落合俊也氏の設計による新たなアトリエ・八王子ドックを根城に、国際的なネットワークの連携のもと、来るべき郊外の身体を模索してゆきます。

八王子ドック開設公演について

日本において『郊外』は、かつて90年代より盛んに論じられましたが、グローバルに『郊外』が問題となる現在から捉え直せば、それは資本主義のゴミ(ジャンク)たちが遺棄される廃棄場、かつて作家セリーヌが綴ったように、『都市の玄関マット』として『踏みつけにされた』不毛の極北であり続けてきました。しかし他方、その不毛性を徹底した先に、郊外でしか生まれえぬ諸芸術が散発的に光を放ち、『都市』と『地方』の虚栄を裏側から照射してきたことも事実です。

本作は、『新郊外主義』のマニフェストであり、不毛の『郊外』に廃棄されてきた多様なテキスト・イメージ・映像・音楽––とりわけラップ––が明滅する上演を通して、グローバルに現在を覆い尽くす資本主義リアリズム、そこに取り憑いたオルタナティヴの亡霊たちが徘徊するなか、やがて来るべき『郊外』の人体のゆくえが素描されます。

郊外の演劇プロジェクト banlieue––歴史もなく、未来もなく––

【会場】
八王子ドック(八王子市上野町110-14)

【日程】
2024年3月
22日(金) 19:30- ※終演後、懇親会あり(希望者)
23日(土) 18:30- ※終演後トーク、ゲスト:落合俊也(建築家)
24日(日) 18:30- ※終演後トーク、ゲスト:佐々木治己(劇作家)
29日(金) 19:30- ※終演後、懇親会あり(希望者)
30日(土) 18:30- ※終演後トーク、ゲスト:陣野俊史(フランス文学、文芸評論)
31日(日) 18:30- ※終演後トーク、出演者有志、司会:高橋宏幸(演劇批評)
受付開始は開演の40分前、開場は開演の20分前です

【料金】
一般 3,000円
八王子市民割引:22日(金)、29日(金)の公演は、こちらの記事をご覧になった八王子市在住・在勤・在学の方は2,000円に割引いたします。ご予約の際にその旨、記載いただき、当日は証明書類をご持参ください

【ご予約・お問い合わせ】
劇団解体社
Web:公式HP
専用予約フォームがございます。
Phone&Fax:042-634-8476
e-mail:[email protected]

構成・演出
清水信臣
出演
熊本賢治郎、日野昼子、青田玲子[映像出演]、しずく[矢部久美子 改め]、森澤友一朗、雨宮士郎、山田零(錦鯉タッタ)
振付
日野昼子
照明
河合直樹 ㈲アンビル
音楽
番匠健
音響協力
落合敏行
映像・記録
遠藤司
テキスト協力
佐々木治己
宣伝美術
STUJIO TERRY “OVERGROUND”
制作
森澤友一朗

主催者コメント

解体社は劇団結成から約40年を経て、このたび、八王子にアトリエも住居もまるごと移転しました。八王子に自前の劇場を持って活動する劇団は稀有ではないかと思います。この場所でしかできない濃密な劇空間を作ってゆきたく思っていますので、ぜひ、この空間にともに立ち会っていただければ!!

WRITER

ちの

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八王子の居心地が良くてほかの土地に住めません。地元愛ゆえにライターになりました。八王子はいいぞお。 [編集部staff]