八王子に『studio KAJIMAYA (スタジオ カジマヤ)』という、すんごいダンススクールがあるって知ってましたか?4月におこなわれた世界最高峰のダンス大会『WORLD OF DANCE JAPAN 2024 TOKYO』で、なんと日本一に輝いたチームを率いる方々がインストラクターなのです!
八王子イチのスケール感?!
八王子駅北口徒歩11分。天神町の住宅街の一角に、ダンススタジオのためだけに作られた建物が突如として現れます!これ一棟丸ごとがダンス専用とかスゴ~!
スケールの大きさとオシャレさにビビりながら入ってみると、これまたすごい!ネオンライトがおしゃれな受付です!あのぉ、おじゃましまーす…。
\ようこそ『studio KAJIMAYA』へ!/
左からJUNA先生、momoka先生、代表・KIDOさん、hiromuさん、hina先生 全員日本一に輝いたチームのメンバー
立ち姿もカッコいい先生たちが出迎えてくれました!めちゃめちゃウェルカム!
てかスタジオ広すぎ&天井が高すぎる!15m×9mあり、天井は4m30cmもあるというから驚きです!
何人入れるんだっていうぐらい広い!この広さは公式サイトの動画を見てもらえればよりわかりやすいですよ!
studio KAJIMAYA公式サイト
ダンス専用のスタジオを作った理由
右から、代表のKIDOさん、momoka先生、JUNA先生。
まずは代表のKIDOさんにお話を伺いたいと思います。
KIDOさんの経歴
八王子生まれ八王子育ち。高校生制服対抗ダンス甲子園をテレビで見たのがきっかけで、中学3年生からダンスを始める。当時はダンスを教えてくれるスクールもなく、京王八王子駅近くの船森公園で向かいのビルのガラスを見ながら、仲間とダンスの練習に明け暮れる高校時代を過ごす。
1990年代後半から2000年にかけてSPEEDやBoAなどのバックダンサーで全国ツアーを回り、後にメジャーデビューも果たすなど最前線で活躍。大手音楽マネジメント会社のダンスプログラムを立ち上げ、インストラクター、コリオグラファー(振付師)としても20年以上のキャリアを持つ。2017年には原宿でTRIBAL DANCE COMPANYを設立し、2020年にTRIBAL原宿、2022年にstudio KAJIMAYAを設立。
――日本のダンスシーンと共に歩んできたような経歴ですね!
運が良かったというか、ご縁があってトントン拍子で話が進んでいきましたが、悩んでいる部分もあったんです。今でこそダンスは必修科目になりましたが、当時は悪いイメージがありましたからね。親からもあまり賛同されていなかったですし、このままダンスを続けるのか、家を継ぐのか、はたまた就職するのか。でも結局は、大好きなダンスを続けて今があるので、良かったなと思っています。
――ご実家は江戸後期から続く八王子の『荒物加島屋』なんですよね。スタジオの名前にカジマヤ(加島屋)と付けたのは思うところがあったんですか?
昔は、商人を目指す若者を住み込みで学ばせていたそうで、別名『加島屋学校』なんて呼ばれていたそうです。なので、八王子に建てる時に屋号の候補としてスタッフに聞いてみたら、全員カジマヤを選んだんですよね(笑)
和風な名前のダンススタジオってどうかなと思っていましたが、オープンして2年経った今はこの名前にして良かったなと。ダンスを通して、子どもたちに様々なことを学んで欲しいです。
――どういった部分を意識して教えていますか?
このスタジオの一番の特徴は、未就学児3、4歳から通えることです。小さい子でも楽しみつつ、ちゃんとダンスの基礎を学ぶことを大事にしています。お遊戯チックに見えていても、しっかり基本の動作を取り込めるようにしているので、気づいたらヒップホップとかストリートダンスの基礎が身に付くように指導していますし、そこは自信を持っています。
ダンスの学び舎『studio KAJIMAYA (スタジオ カジマヤ)』
――そのスタジオですが、すごく広くて開放感がありますよね!ダンス専用として、どういった部分を意識されて作ったのでしょうか?
ステージと同じ大きさで練習できるのがポイントですね。常に本番と同じ環境で練習できる場所にしたかったんです。天井と鏡の高さもこだわりましたね。鏡が自分の身長と同じだと、意外と見えなくてレッスンしづらいので。また、衝撃からダンサーを守る二重床構造と、防音仕様の二重壁にもなっています。
最新の音響設備、イベントの実施が可能な舞台照明、踊りをすぐに確認できるプロジェクターなど、育成に必要なものをすべて揃えています。
あとはコロナ禍のとき設計したので、なるべく仕切りがなくて換気が良いように建物の扉をなくしたんですよ。これが結果的に良くて、子どもたちの様子も、先生の指導も常に見える状態なので、何を褒めていて何を注意しているのかもわかるんですよね。すべてオープンなんです。
保護者目線でも嬉しいスタジオ環境
ダンサー、インストラクターとしても一流に
――次は、4月に行われたWORLD OF DANCE JAPAN 2024 TOKYOで優勝したことを伺いたいのですが、調べてみるとすごいダンスコンテストなんですね?
世界中のダンスチームが競い合う国際的なダンスコンテストです。アメリカのNBCで放送される人気のリアリティ番組にもなっていて、ジェニファー・ロペスがエグゼクティブ・プロデューサーの1人として参加していたり、若いダンサーにとっても夢の舞台なんですよ。
チーム名『TRIBAL SOUL TOKYO』
2016年に初チャレンジして今まで結果が出せず、2019年にジュニア部門で3位になってロサンゼルスの世界大会へ行くことができたんですが、今回は大人部門で優勝できたので、8年越しの念願がかないました!
彼らはstudio KAJIMAYAとTRIBAL原宿の精鋭部隊で、momokaや何人かはここでインストラクターもしています。今となっては先生ですけど、小さい頃からぼくが教えてきたメンバーなので本当に嬉しいです。
子どもたちに教えるmomoka先生
――KIDOさんの教え子が日本一のチームになって、しかも今では先生にもなっているって素敵ですね。
みんな同じ階段を上って成長してきたので感慨深いですね。まだまだ若い先生ですが、自分が経験したことをそのまま子どもたちに指導できるのも良い点ですし、今度はこの子どもたちの中からダンサーとしても先生としても成就していったら、すごくいい循環になってると思います。
日本一のチームメンバーHiromuさん(先生見習い中)
若い子には、「ダンサーとして生きていくには、車のタイヤの右と左の両輪みたいなもので、どっちもやっていかないと」って良く言ってます。ツアーっていっても一年中やっているわけじゃないし、3ヵ月くらいやって途切れたり、そうなると生活のベースを作っていくのはインストラクター業なんですよね。
ぼくは運良く若い段階で表に出ることを一通り経験して、23、4歳からは教えることに携わることもできた。その中で子どもに教える楽しさを知って、教えることに夢中になっていったんです。成長していく過程を見るのは本当に楽しいですよ!
生徒たちからの評判は?子どもたちの生ボイス
生徒さんにも質問してみました!左からしょうりくんと、りりかちゃんです。2人とも8歳で、ここではじめてダンスを習ってstudio KAJIMAYA歴2年。KIDOさん、arisa先生、hina先生に教えてもらっているんだとか。
――2人はどうしてダンスをはじめたの?
しょうりくん:大好きなアーティストがいて家で真似をしていて、ダンスが楽しいかなと思ってはじめました!
りりかちゃん:小さい頃から音楽が流れると自然とからだが動いてたってお母さんが言ってて、それでダンスやったらおもしろいかなと思ってはじめました!
――はじめてのダンスはむずかしかった?
しょうりくん:むずかしくなかった!最初はジャンプしたりとか、ストレッチができるようになって、そこから振付を少しずつ習って、自分のダンスを動画で撮って見返して練習して、発表会に出られるようになって楽しい!
りりかちゃん:むずかしくないし、ぜんぶ楽しいよ!ちょっと注意されることもあるけど、いろんなことを教えてくれるよ!違う学校の友だちもたくさんできるし。
――ここでダンスやっててどう?
しょうりくん:ステージみたいで楽しい!特に、集中したり、細かいところを意識したり、いろんなことができるようになりました。
りりかちゃん:ダンスが上手になれる!先生がやさしいのと、スタジオがカッコよくて鏡がいっぱいあって、照明もついてて楽しい!トイレもきれいだよ。
――先生は厳しい?
りりかちゃん:KIDO先生とarisa先生がちょっと厳しいけど、hina先生はやさしい!(一同爆笑)
しょうりくん:ダンスに熱くて、楽しさを教えてくれるよ!成長するためのアドバイスをしてくれる!
――ダンスジャム(ダンス発表会)はどうだった?
しょうりくん:J:COMホールでやったから緊張したけど、楽しかった!
りりかちゃん:緊張したけど楽しかった!またやりたい!あと、LITTLEさんの日本遺産応援Liveでも出させてもらったんだよ!
――これからの目標は?
しょうりくん:BE:FIRSTみたいな、ダンス&ボーカルグループになりたい!!
りりかちゃん:将来はダンスの先生!あと、モデルとアイス屋さんとケーキ屋さん!(笑)
KIDOイズムを受け継ぐ先生たちの想い
子どもたちの生ボイスが聞けたところで、指導している先生たちにもお話を伺いました!KIDOさんの教え子で、ダンサーでありインストラクターでもあるお二人。出身はもちろん八王子!
左:JUNA先生 / 右:momoka先生
――私の印象だとKIDOさんって優しい人なんですが、お二人にとってはどんな人ですか?
JUNA先生:私は小学校5年生からKIDOさんに教えてもらってました。経験や技術力や、見てきた景色もすごいですし、アメとムチもすごいんですよ(笑)
ダンスで食べていくのは大変なので、高校生の時に辞めようと思ったんですけど、KIDOさんがここを作るタイミングで声をかけてもらって今があります。
momoka先生:ダンスのことになると、とにかく厳しかったです(笑)
でもそのおかげで強くなれて今があるなと。小学校の時に一度ダンスを辞めちゃったんですけど、KIDOさんと出会ってから本格的にダンス熱に火が付いたんですよね。KIDOさんに教えてもらって本当に良かったと思っています。
厳しい中にも愛があるmomoka先生(これもKIDOイズム)
――KIDOさんの教えが、今のインストラクターの立場にも活かされていると?
momoka先生:KIDOさんの時代はストリートで、誰かに教えてもらうということがなかった時代。それを、ひとりでいろいろ勉強してここまで来ているというのは、尊敬してますし教え方にも繋がっています。子どもたちに教えるのって、大人に話すのと同じじゃ伝わらないので、KIDO先生に教えてもらったことがそのまま活きてますね。
JUNA先生:すごく基礎を大事にしています。基礎をあまり習ってなくてここに来る子もいるのですが、基礎ができていないと、応用もうまくいかないんです。3、4歳からでも基礎を楽しみながら学べるように心がけています。
――KIDOさんの教え子で、日本一のチームの一員hiromuさん。いま先生見習い中とのことですが順調ですか?
hiromuさん:まだまだダンサーとして経験したいことはたくさんありますが、インストラクターとしてのキャリアも積んでいきたいので日々勉強中ですね。KIDOさんにはさんざん泣かされましたけど、不思議と辞めようと思ったことはなかったんです(笑)
最終的にはKIDOさんのように、自分の教え子たちと最強のチームを組んで、ステージに立つのが夢です!
――お二人の夢もお聞かせください!
momoka先生:もっと自分のことを知ってもらいたいなと思っているので、いろんなところに行って、たくさん踊りたいし、とにかく作品づくりをもっと勉強して、いいものにできたらなと思っています。
JUNA先生:人前で踊るのが好きで私はダンスをやっているので、いろんなところや大勢の前で踊ることと、そこで得た自分の知識や経験を今教えてる子たちに伝えて、基礎を固めて伸ばしていきたいなと思います。
夢に向かって進み続ける
ダンサーとして、インストラクターとして、2つのことに全集中するstudio KAJIMAYA。
7月末から8月にかけてロサンゼルスにて開催されるWORLD OF DANCE FINALに、日本代表として出場するにあたって調整も山場を迎えています。エンターテイメントの国なので「魅せる」要素が必須で、海外仕様にリメイクする必要があるのだそうです。「日本人にとって魅せるは頑張って踊るなんだけど、それは全然違うので切り替えなきゃ」と語るKIDOさん。
8/14にはJ:COMホールでダンスジャム(発表会)も行い、さらには今後の計画として昼間や夜間に『大人のカジマヤ』も計画中という過密っぷり!それでもここに集まる皆さんは「心からダンスが好き」ということ。そしてKIDOさんを師として尊敬し、その想いに賛同する人たちが集まっています。
一緒に歩んできたメンバーと進めることが何よりも価値がある。「ぼくのダンス人生の集大成だと思ってる。手ぶらでは帰ってこれない」と、世界一の夢に向かうKIDOさんの目は、少年のような輝きを放っていました。
「教え子が成長して先生になって、自分がスタジオを作ってという1つのサイクルを実現したかったんです。だからこのスタジオはぼくの夢が形になったものなんです」と、一つひとつ着実に夢を現実にしていくKIDOさん。
その夢が紡ぐ次のストーリーは、今まさに始まったばかりです。
カッコ良くて夢がある『studio KAJIMAYA』、いかがでしたでしょうか?
本番ステージさながらの練習環境と、しっかり基礎を学べてうまくなれる、未経験者・初心者にこそ行ってもらいたい場所だと思いました!無料体験もできるそうなので、気になった方はぜひ見学に行ってみてください!
studio KAJIMAYA (スタジオ カジマヤ)
※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。
- 住所
- 東京都八王子市天神町21-2
- アクセス
- 八王子駅北口 徒歩11分
- Webサイト
- https://studiokajimaya.com/
- @studio_kajimaya
- 備考
- 専用駐車場完備
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