初代から受け継がれる甘みへのこだわり『伊勢屋 本店』の和菓子は甘党パラダイス!

初代から受け継がれる甘みへのこだわり『伊勢屋 本店』の和菓子は甘党パラダイス!

初代がこだわった甘味を継承。甲州街道沿いで80年以上営まれている老舗和菓子店『伊勢屋 本店』では、持ち帰りはもちろん、店内でくつろぎながら和菓子をいだだくことができます。

木製だんごがお出迎え

八王子駅北口から西放射線ユーロードを進むこと徒歩9分。甲州街道に出る交差点までくれば、『伊勢屋 本店』の看板が目に入ります。

創業から80年を超える老舗にふさわしく、店の前では木製の団子がお出迎え。

所在地:東京都八王子市八日町10-3

歴史を感じつつ親しみやすい店頭

おだんごやおはぎ、まんじゅうなど、多彩な商品が店頭に並ぶさまを見て、多くの方がついつい立ち止まる様子が見受けられます。

どら焼きにお寿司、お赤飯におこわが並ぶとなりに置かれたそろばんが、より和を感じさせてくれています。

店内で飲食できる『喫茶コーナー』

お店の少し奥に用意されている『喫茶コーナー』。利用は15:00まで、土曜は16:00までです。やらわかな照明のもとで、購入した和菓子やお寿司を店内でいただくことができます。セルフサービスのお茶も用意されていますので、和の喫茶店としてくつろげますよ。

甘じょっぱい『みたらしだんご』は初代のこだわり

昼すぎの取材でしたが、撮影中もお客さんの足が途絶えません。新しくつくられた『みたらしだんご』(110円)が店頭へ運ばれてきました。ごらんのとおり、みたらしの「照り」がおみごと。
当記事紹介商品の価格は取材時のもの。11月ごろに価格改定を予定しております。

初代店主は「だんごは甘くなきゃダメだ!」という考えであったとのこと。それは3代目の今でも受け継がれており、『みたらしだんご』のみたらしは、とにかく甘じょっぱくつくられています。いかにも濃そうな「照り」の理由がうかがえます。

実際にいただくと、しょっぱさで開いた味覚に、強い甘味がもちもちな団子に絡みながら広がります。甘党にとって最高の『みたらしだんご』ですよ。

あんだんご

こちらは『あんだんご』(160円)。なめらかで甘いこしあんが絶妙でした。お茶とともにいただくおだんごは、幸せな時間への街道手形です。

黒豆きなこだんご・花だんご

『黒豆きなこだんご』(手前・180円)は、甘い黒豆が入った求肥(ぎゅうひ)のおだんごに、きなこがまぶされたもの。上新粉のおだんごとは違い、軽いのにしっかり甘味をたのしめる魅惑のおたんご。

『花だんご』(奥・180円)に連なる団子は先から、つぶあん入り求肥だんごのごまがけ、しろあん入り求肥だんごにまぶされた「こおりもち」、こしあんだんごの青のりがけ、となっています。

店員さん曰く「私は串から外して、それぞれ1つの和菓子として味わっています」というように、こちらはバラエティに富んだ味覚を楽しめるおだんごでした。

すあま

厚さが2㎝以上ある『すあま』(200円)。口に入れた直後はやわらかい餅にほどよい弾力を感じつつ、そこからゆっくりほどけて広がり続けるやさしい甘みを楽しめる一品です。

豆大福

『豆大福』(180円)は皮がしっかりで、持ちやすさに食べ応えを兼ね合わせています。塩気もほどよく、皮の豆と中のつぶあんが満足感をさらに増幅させてくれます。

あんドーナツ・うぐいす

『あんドーナツ』(手前・180円)は食べ応えが抜群。しっかり揚げられた表面はまるでクッキーのようにサクサク。そこへ粗目のグラニュー糖がよく絡む。中はまろやかなこしあんとなっており、食感の緩急がすごいのに甘味はまっすぐ。同店でも歴史ある商品で、店員さんが子供だったころから親しまれているのだそう。

ちなみに『あんドーナツ』は原則は木曜・金曜のみ、店頭に並ぶとのことです。

対して『うぐいす』(奥・160円)は、中はこしあんを包んだ求肥。そこへまぶされた『うぐいす粉』からくる青大豆の風味がハーモニーとなっており、まさにひと息つくのにふさわしい一品。

ここまで紹介した和菓子たちを『喫茶コーナー』でゆったり味わう幸せ。取材なのに、心はすっかりとろけてリラックスしてしまいます。

いまが一番自信あり『助六』

和菓子をいただいたあと、「じつは今の職人さんが作る『助六』(490円)が過去一番、上手に作れているんです」と店員さん。『いなり』4個と長めカットの『かんぴょう巻き』4本がセットでこのお値段はお得。80年以上の歴史で今が一番自信があるという『助六』を、さっそくいただきます。

甘さが伝統の『伊勢屋 本店』さんらしく、いなりの揚げも甘さがしっかり強くて、かんぴょうも甘い味付けになっています。子供はもちろん、甘党な大人なら大好きになる『助六』でしょう。

お寿司に添えられる定番はガリですが、こちらは紅ショウガ。甘い『いなり』と『かんぴょう』には、紅ショウガのほうが合うからというのが理由。とことん甘味に向き合うからこそ、お口直しにもこだわりが見えますね。

持ち帰りでも店内でもお好みで和菓子を楽しめる、甘党におすすめしたい『伊勢屋 本店』さんでした。


佐藤永記

「お店の入口横に小さな席があるので、甲州街道を眺めながら食べていただくことも可能ですよ」と、帰り際に店員さん。江戸時代の旅人が、街道沿いの甘味処に佇むような情景を現代に体験できてしまうと思うと「アリ」ですねぇ。

伊勢屋 本店

※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。

住所
東京都八王子市八日町10-3
アクセス
八王子駅北口 徒歩9分
営業時間
10:00~17:00
イートイン 10:00~15:00(土曜日のみ16:00まで)
定休日
火・水曜日
電話
042-622-2904
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佐藤永記

佐藤永記

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東京育ち都会で揉まれて育ったものの、一度住んだ高尾が好きで一度離れたあと現在は高尾に住み着いてます。空キレイ!八王子楽しい!