路地から街づくりを考える『全国路地サミット』が中町を舞台に開催されました。学園都市・八王子の現役大学生が案内役を務め、“ディープな路地の魅力”を紹介する町あるき企画も好評。当日は3つのコースが用意され、本記事ではその中からCコースの様子をレポートします。

全国の路地好き、八王子に集結!『全国路地サミット2025 in 八王子』開催!
公開日: 2025.09.18
全国の“路地ファン”が集う『路地サミット2025』が八王子で開催!路地を通じたまちづくりの最前線に触れられる貴重な2日間。路地の魅力と可能性を体感しよう!…
第20回目の節目開催となる『全国路地サミット』
『全国路地サミット』は、2003年に東京・十条でスタートした恒例イベント。第20回目となる今回は、八王子中町の街づくりにフォーカスしています。
イベントは10月4日と5日の2日間にわたり、『まちなか休憩所八王子宿』2階のギャラリーホールをメインにトークセッションなどが催されました。
八王子の路地を探訪!Cコースまち歩き体験レポート
2日目のイベントである『まち歩き』の開始前には、八王子の魅力発信のため官民が連携して取り組んでいる現状について説明が行われました。会場となった『まちなか休憩所八王子宿』や『桑都テラス』の開業により、中町のインフラは着実に整いつつあります。今後の街づくりには、ハード面の整備に加え、魅力的な運用をどう実現するかが重要なんだそうです!
八王子の学生が若い視点で案内する『まち歩き』は、全3コース。今回は「昼も夜も集う中町へ 見えないホスピタリティを探すまち歩き」をテーマにした、Cコースに参加しました。
案内を担当してくれたのは、桜美林大学・尾川ゼミ所属の現役大学生です。学生による地域活動団体『ヨコハチ∞』として、『八王子まつり』や『東京八王子酒造』のPR活動など八王子を盛り上げる多彩な活動にも取り組んでいます。
路地に導く小さな看板のこだわり
雑談を交えながら、黒塀の街並みを散策していきます!参加者は八王子の市民が中心。ラーメンの話など地元トークに花が咲きます!
黒塀にしっくりなじむ和柄のサイン看板は、2024年に設置されたもの。『桑都テラス』や『八王子宿』へ自然に人を導き、観光客や地元の人たちが集まるにぎわいを生み出す工夫なのだそうです。
見逃しがちな小さな看板にも、『桑都テラス』の見所がたくさん。ロゴマークの配色は、桑の緑・黒塀の黒・番傘の赤が使われ中町の歴史を感じさせます。曲線がやわらかな文字フォントも、多くの人がほっと落ち着ける空間であることを表しています!
伝統の江戸小紋を八王子流にアレンジした『桑都小紋』
まち歩きの中盤には、八王子花街の空間デザインアドバイザーを務める石川さんが登場!伝統的な『鮫小紋』をアレンジした、『桑都小紋』の生みの親でもあります。
『桑都小紋』は、さまざまな大きさの桑の葉で扇や山を表現した八王子ならではのデザイン!モダンな和柄が、かっこいいですね~!
大学生が見つけた、中町の課題と解決の取り組み
八王子・中町は、さまざまな工夫を通して魅力を発信してきました。一方で、大学生の目線では「お酒をメインにたのしむ飲食店が多く、若者や子どもが近づきにくい雰囲気がある」といった課題も感じられるようです。
課題解決に向けた取り組みのひとつとして、昨年開催された『桑都千景』では飲食店の軒先をおしゃれに照らす行燈が設置されました!『桑都小紋』があしらわれた、あたたかな灯りが歩く人に安心感を与えています。
アーティストが手がけるシャッターアートプロジェクトも、街を明るくし若い世代を呼び込む工夫。ネコのキャラクターがかわいくて、街の印象を和らげるようですね~!
『路地サミット』のまち歩きは、プロの視点だけでなく学生ならではの視点で中町の魅力を堪能できる内容。SNSを使いこなす大学生たちが、若い力と新しい感性でまちづくりに取り組む姿も印象的でした。今後も、八王子の魅力を深掘りするイベントに注目です!
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