八王子に『インクルーシブ公園』を!ワークショップ開催

八王子に『インクルーシブ公園』を!ワークショップ開催
地域情報紙「よみっこ」

5月11日(水)、学園都市センターで「八王子にインクルーシブ公園を作ろう」というワークショップが開催されました。

インクルーシブ公園とは、
障がいのあるなしに関わらず遊べる公園の事です。欧米ではどんどん増えつつありますが、日本ではまだ僅か。大切なのは、この公園をつくる事でどんな社会を目指すのか?という事です。

ブランコに乗りたい

私がこのワークショップで最も印象に残ったのは、障がいがある子どものお母さんの発言でした。「子どもと公園に行っても、ブランコにも乗れないし、滑り台でも遊べない。足に装具も付けているので、周りの目も気になる公園は車いすで散歩するだけの場所。人気のない小さな公園で二人っきりで過ごすことが多くなりました」その時の子どもや母親の気持ちを想像すると胸が痛くなりました。でも、想像してみて下さい。

その公園に体を固定できるブランコがあったらどうでしょう?車いすでも楽しめるように工夫された遊具や砂場があったら?介助者と一緒に乗れるシーソーがあったら?そして、一緒に遊べる友達ができたら?それがインクルーシブ公園です。

なぜ日本にないの?

4年前に初めて都議会にインクルーシブ公園をつくる事を提案した龍円愛梨さんは、「私はアメリカで子育てしました。ダウン症がある息子を近くの公園で遊ばせていたのですが、それがインクルーシブ公園でした。帰国後『どうして日本にはないのか?』と思い、都議会に提案しました。都の職員はインクルーシブ公園という言葉を初めて耳にして戸惑っていましたが、その後、様々な情報を集め、2年後には日本初のインクルーシブ公園が世田谷区にオープンしました。翌年、府中にもできました。どちらもすごい人気ですし、問合せもひっきりなしに来ています。八王子に、そして全国に広がっていくように頑張りましょう」と。

一緒に遊ぶ公園

今回の主催者の一人である滝田泰彦さん(元都議会議員)は、「障がいがある子どもが遊べる公園をつくることが目標ではありません。この活動を通してインクルーシブな(あらゆる人が排除されないよう、包みこみ支え合う)社会を作ることが大切です。インクルーシブ公園は障がいがある子ども達を含め全ての子どもが楽しめる公園でなければならない」と。もう一人の主催者、八王子きりんさんの会代表の伊藤さんも、「インクルーシブ公園に行ってみました。車いすでも遊べる時計の遊具があり、息子と『どうやって遊ぶのかな?』と話していると、遊びに来ていた子どもが遊び方を教えてくれました』と嬉しい報告。6月5日(日)14時~15時、八王子駅北口2階(雨天時は南口1階)署名運動が行われます。【中塚】

写真:遊具を扱う会社に勤めているという吉村さんはfacebookでこのワークショップを知って参加したそうです

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