どうも、ライターのNALUです。
今回は、高尾山のガイド経験もあり、現在は高尾にある焼鳥の名店『味はる』の料理人として働く『タツローさん』がなんとアフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ登頂に挑むときいて、急きょ取材することに!
キリマンジャロは、世界七大陸最高峰のひとつ。登頂は、死と隣り合わせといっても決して大げさではありません。
そんなドでかいスケールの山にチャレンジとなったきっかけや、抱負を聞いてみました。
『八王子の旅人・自由人』から『八王子の冒険家』を目指して、2023年9月1日に出国するタツローさんを、ぜひみんなで応援しよう!
キリマンジャロってどんな山?
キリマンジャロは、アフリカのタンザニアにある山で、標高5,895m。高尾山が599mですから、単純に高尾山を上に10個も重ねた高さ!!です。
高尾山、かわいい・・・(笑)
山脈に属さない独立峰としては世界一高い山!とされ、通説では「白く輝く山」といわれ、マサイ族は「神の家」と呼んでいるのだそう。
それにしても、なんと壮大な!
登山については、道も整備されているため、七大陸最高峰としては比較的容易とされているそうで、登頂率は約60%。ただ、5,000mを超える高峰のため、毎年高山病や事故で死者が出ていることも事実。
そんな山にチャレンジする、タツローさんを紹介しましょう。
タツローさんってどんな人?
タツローさんは、高尾にある焼鳥の名店「味はる」で腕をふるう料理人。
燗酒への造詣も深く、タツローさんの燗酒を求めるファンも多いのだそう。
また、大の山好きで、富士山をはじめとする国内の山々の登山や、高尾山のガイドなどを行ったこともあります。
『味はる』についてはこちら👇
『味はる』旨味溢れるこだわりの焼鳥&選りすぐりの燗酒が最高
公開日: 2022.11.14
「この冬、絶対に行くべきだっ!」と断言したい店 今年10月にオープンしたばかりの味はるさん。 カウンターで焼鳥を焼くのは、西八王子で惜しまれつつも閉店した『燗鶏道(カントリーロード)』の元店主・タツロウさん。 こちらでは、取り扱う鶏肉・お酒…
八王子とのご縁は、約15年前に八王子市内の飲食店に勤めたことがきっかけ。
その後、西八王子の一部では伝説として語り継がれていく「酒肴 茜や」の開業を経て、「純米酒と炭火焼鶏 燗鶏道(カントリーロード)」を南口にオープンさせるが、コロナによりやむ無く閉店。現在に至ります。
登山へのきっかけは、小学生の頃。家族で登った飯能や秩父方面の山々の頂上で食べた「お弁当が美味しい!」がきっかけだったとか(笑)。
その後、日本を代表する冒険家・植村直己さんの著書「青春を山に賭けて」に感銘と影響を受け、本格的に登山を開始しました。
緊急インタビュー「なぜキリマンジャロを目指すのか?」
――そもそも、なぜキリマンジャロを目指そうと?
昔から行きたいとは思ってたんですよ。山、登るのは結構好きで。
ちっちゃい頃、それこそ小学校上がる前とかかな。家族で秩父とか、そこらへんの山に登って、お弁当食べたりした記憶が一番昔ですけど。
20代の半ばくらいで、サラリーマンの営業サボって、本屋によくいたんですけど、その時たまたま手に取った植村直己さんの「青春を山に賭けて」っていう本を読んでテンション上がりすぎて(笑)。
ABCマートで3,000円くらいの登山靴買って、弟を誘って、1か月後くらいに生まれて初めて富士山を登りました。
ちょうど夏のシーズンで、俺は短パンにタンクトップ(笑)。弟は、ウイスキーのボトル片手に登り始めました(笑)。
👇こちらがウイスキー片手に登り始めた弟さん。かなりファンキーですね(笑)
ABCマートで購入した登山靴。いい思い出ですね(笑)。
「夏でも寒い」のと「カッパは必要」っていうくらいの情報だけで、山を舐め切った感じで行ったんで、それなりにしんどい思いはしました。
けど、ご来光を見れた時には、感無量というか、全身が震えるほどの、言葉では言い表せない感動と達成感を味わいました。
いま思えば、単に寒さに震えてただけかもしれないですけど(笑)。
――それで山にハマったんですね。
そうですね、1日か2日でこんなに最高な気分を味わえるなんて、「山ってスゲーな」って思いましたね。
ただ、俺暑さと人混みが苦手で。そのあとも何回か夏の山に行ったんですけど、汗だくで。
ちゃんとしたインナーとか、山用の格好をしないで普段着で行ってたんで、自分が悪いんですけど不快で(笑)。
人もめっちゃ多いし。それで、夏じゃなく「冬」にしようかと。で、冬山いったら、もうドはまり(笑)。
暑くないし、人はいないし、山は美しいし。
まだ誰も踏んでいない新雪の中をザクザク進みながら頂上を独り占めする。こんな贅沢はほかにはない、そう思いました。
山で食う飯がうますぎて。ただのカップ麺とか弁当なんですけど、泣けてくるほどうまいんですよ!
ちなみに最初のころはアイゼン持ってなくて、危険な場所は四つん這いになったりして登ってました。
それがすごく楽しくて、毎週雪山に行ってましたね。日本百名山というのがあるんですけど、近場から攻めていって、これまでに30くらい制覇しました。
百名山の一つ、槍ヶ岳。美しい・・
こちらも百名山の一つ、利尻岳。雨の中の登頂。
――雪山ばかり?
そうですね、3月に富士山に挑戦したこともありますよ。届け出を出してないので、内緒ですけど(笑)。
雪山は20代のころですね、なんか大学卒業して、会社に入って、っていうのが普通過ぎて自分らしくないなと。
それでドロップアウトして、八王子にきて、初めて飲食業界に入っていくんですけど、飲食って給料安いしボーナスないし休みないし、っていう。今までの生活からしたら、「一番最悪なとこにきたな」って感じだったんですけど、トム・クルーズ主演の「カクテル」っていう映画見た後に「独立すればやりたいことできる!」って思って。
それで独立したんですけど、貧乏暇なしで、全然余裕なかったですね(笑)。
なので、30代半ばのころには、年1、2回しか行けてなかった山への欲求が今回爆発したという。
思い切って世界七大陸の最高峰どれか登りに行こう!と思って。
どこにしようか探してみたら、キリマンジャロが一番安かったんで、それで決めました(笑)。
世界七大陸最高峰のMAP。キリマンジャロクラス、いやそれ以上の山々がこんなに・・。地球、自然・・本当に畏ろしい。
――9月1日に出国とのことですが、準備について教えてください。まず、体力面ではどんな準備をしていますか?
体力的には、たぶん大丈夫だろうという根拠のない自信はあるんで、ほぼイメージトレーニングくらしかしてませんけど、
5月に山中湖一周マラソンに参加したり、7月中旬には海抜0mからの富士山頂上まで、文字どおり3,776mを登ってきました。
あとは、酸素の薄いところに慣れる、という意味では、8月末頃にミウラドルフィンズを活用する予定です。
山中湖一周マラソン走破後の記念写真。富士山が超きれい~!
こちらは富士山頂剣ヶ峰登頂の様子。それにしても頂上の景色って、本当に美しいですね。
――資金面の準備はどうですか?
資金作りは、夜の焼鳥『味はる』で働いていることと、それ以外では朝から昼すぎまでアルバイトをして、少しずつ貯めていってます。
現在進行形なんで、まだ正直キリマンジャロツアーの手付金分しか払ってません(笑)。
あとは、『味はる』のお客様の似顔絵を描かせてもらったり、カンパしてもらったりかな(笑)。
『味はる』で仕事に励む日々。焼鳥はマジで美味しいので、みなさんぜひ!
似顔絵。似ているような、似ていないような・・・味があるといえば味があるようにも・・・(笑)。
似顔絵やカンパで貯まったお金。夢に向かって突っ走れ、タツローさん!
キリマンジャロ登頂応援似顔絵カンパ!
タツローさんのキリマンジャロ登頂には100万円ほどかかります!
応援したい方は、ぜひ味はるまで足を運んで、おいしい焼鳥と燗酒を堪能してください!
そのあと、大爆笑の似顔絵とカンパをお忘れなくww
――では最後に、キリマンジャロ登頂に向けての抱負をお願いします!
俺、いま43歳なんです。このくらいの歳になると、なんとなく先の人生が見えてくるような気がするじゃないですか。
例えば、もう少し歳をとったときに「俺も昔はあれしたかったんだよね〜」とか言ってる大人にはなりたくないですし、「もう今からじゃ始めるの遅いよね〜」とか、自分よりも若い人たちがなんだかんだ理由をつけて本当にやりたいことを諦めたりしている。
これを読んでる人の中でもしそういった方がいるのであれば、「まったく諦める必要なんかない!いい歳した中年おっさんで、痛風の薬を毎日飲んでる酒好きで、海外登山経験ゼロ、ただの普通の山登り好きが、這いつくばってでも、アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ・ウフル※ビークを踏んでやる!」そんなこっけいな姿をみて、「そっか、何歳でも挑戦できるんだな!恐れることはなにもないんだな!」という前向きな気持ちになってくれたらうれしいですね。
ウフル=スワヒリ語で「自由」の意味。素敵な言葉です!
やりたいことをやる勇気。やりたいことをやる行動力。
それが、いきいきと自分らしく人生を生きるための秘訣。
いくつになっても、それは変わりません。いつだって、人はなんでもできるんです。
あと、お世話になってる八王子の方々に向けて、頂上で八王子の旗を振ったり、名物や名産品を現地の人と楽しんだり、登山中の様子をyoutube配信したりと、まぁ勝手に「八王子大使」みたいなこともできたらな、と思っています(笑)。
まぁ、とにかく頑張っていってくるので、ぜひ応援してください!
あ、『味はる』も来てくださいね。待ってます!(笑)
――キリマンジャロ登頂に成功して、頂上で八王子の旗を掲げる姿、期待してます!今日はありがとうございました!
みなさん、いかがでしたか?
43歳にして、まだまだ挑戦を続ける姿。ぼくにはとっても魅力的でかっこよく感じました!
キリマンジャロは、登りやすい山とはいえ、どんな危険があるかはわかりません。少なくとも、日本最高峰の富士山よりも2,000mも高いわけですし、慣れない土地や食事、環境など、負荷のかかる要素も少なくありません。それでも、絶対にあの美しい山頂で、八王子の旗を掲げてくれると信じています!
みなさんも、ぜひ八王子の冒険家・タツローさんを応援してくださいね!
ちなみに、登山の様子や結果は、後編でお届けいたします!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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