恩方って本当にいいところ!特定非営利活動法人『恩方ベース』の地域資源を生かした多彩な企画

恩方って本当にいいところ!特定非営利活動法人『恩方ベース』の地域資源を生かした多彩な企画

空は澄み、ウグイスが鳴く八王子の別天地、恩方。ここで新しい街づくりが始まっていると聞き、その基地『恩方ベース』にうかがいました。山本会長らとの楽しい取材となりました。

このままではいけない

「この地域だけ自主防災隊が組織されていなかったので、8年前、私が町会長をやった時に組織したのが最初のきっかけです。狐塚(きつねづか)、黒沼田(くるみた)、駒木野(こまぎの)、佐戸(さと)、板当(いたあて)・小高井(こだかい)の5町会ですが、それぞれ小さな町会で10世帯しかないところもあります。最後にうちの町会にお嫁さんが来たのはいつか覚えていないくらいです。このままでは、町会も機能しないし、かといって町会を統合するのも大変。だったら、『この地域を良くしたいと思ってる人が集まれる場所を作ろう』とスタートしたのがこの恩方ベースです」と、山本副会長。

取材に対応して頂いた方々。左から、近藤理事(広報担当)、渕上副会長、ローズヒップの会(女性部)の小川さん、山本会長、山本副会長

空き家(山本副会長所有)だった家を、自分たちでリフォームしました。「発足は2年前ですが、1年目はここをリフォームしながらの活動でした。街づくりの先輩分にあたる『小津(おつ)倶楽部』など多くの応援のおかげです。実は私は、長らくこの地を離れていたんですが、戻ってきて『本当に空気が美味しい』と感じました。そして、この基地ができて、色々なことができるようになりました」というのは、こちらも同姓の山本会長。

地域の資源を

「高齢者サロン」(体操、手芸、写経と抹茶の会、アロマ、スマホ教室など)「畑作業・収穫祭・野菜販売」「歴史の勉強会」「坐禅会」「紙芝居」など、わずか1年で驚くほどたくさんの企画が実施されました。どれもこの地域の資源(自然環境やお寺や人材)を活かした取組みです。

夕やけこやけジョイントコンサート

それらの中で、最も大きい企画が、今月の9日に興慶寺(こうけいじ)本堂で開催された『夕やけこやけジョイントコンサート』。

『夕やけこやけジョイントコンサート』より、アルパ演奏(写真は主催者提供)

童謡「夕やけこやけ」発表100年記念と能登半島地震復興支援を目的として企画され、地元を中心に100名が参加し、盛り上がりました。

『夕やけこやけジョイントコンサート』より、聖パウロ学園高等学校ハンドベル部(写真は主催者提供)

「やりたいことを自由に出し合え、新しい人間関係が次々とできるのが楽しいですね。地元の人も他地区の人も、思いっきり笑顔がはじけるような、そんな光景が目標なんです」ともう一人の副会長、渕上さん。

『夕やけこやけジョイントコンサート』より、染谷知子さんのソプラノ歌唱(写真は主催者提供)

自然豊かな恩方に住みたい人も多い

人口が減る一方で、副会長の山本さんが営む山本商店には、「この辺に空き家はないですか?」と聞きに来る人が絶えないそうです。そんな一人が近藤さん。「親子三人でやってきました。ここは本当にいいところです」と。現在は、HP(ホームページ)などを通じてこの会の広報を担っています。空き家を新たな住民が住めるようにする取り組みや、旅行者が農業を体験できる「農泊」を企画するなど夢は膨らみます。

『夕やけこやけジョイントコンサート』後の集合写真

「今後も色々な企画をするので、よみっこの読者の皆さんも恩方に来てください」とのこと。今後も、この活動をお知らせしていきます。(中塚)

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地域情報紙「よみっこ」

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