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「明るくなった!」声続々。『いちょうホール』が装い新たに再始動

約1年半の改修期間を経て、八王子の文化拠点『いちょうホール』がついにリニューアルオープン!バリアフリー化や木材を活かしたデザインにより、館内は明るくやわらかな印象に。オープン当日は、多彩なステージや展示が行われ、多くの市民でにぎわいました。驚きと歓声に包まれたその新たな姿とは──。
「明るくなった」の声が多数
いちょうホール(本町)で2025年7月2日(水)、リニューアルオープン記念イベントが行われました。約30年の歴史の中で、初の大規模改修となります。バリアフリー化を中心に改修された箇所はたくさんあるのですが、多摩産材を活用したエントランスロビーはラウンド型受付カウンターとなり、木の質感を活かしたやわらかな印象です。

当日は入口にキッチンカーが登場。屋外用のテーブルとイスでゆっくりとお食事ができるようになっていました。

そして、来場者の多くが口を揃えたのが「明るくなった」という印象。象徴的な部分としては、展示室がスケルトン天井となり解放感が出たほか、壁面も広く感じられるようになりました。

大ホールの観客席では、いちょうの葉が紅葉するかのように、奥に置くほど茶色のグラデーションが濃くなっていきます。

また、ステージと客席の床の木材が研磨されたことで、一段と明るくなった印象です。

今回のリニューアルは、外見的なものよりもバリアフリーや快適性の向上が目的です。例えば、茶室前の日本庭園風の空間は、これまで飛び石でしたが、敷石に変わっています。利用者によると、これまで「靴がひっかかる」こともあったそうですが、リニューアル後は入口の敷居もフラットになり、段差が解消されています。また、施設北側に車寄せスペースを設けたことで、搬入などがしやすくなりました。利用者にとっての利便性が向上しています。

若手だけの三番叟
オープニングセレモニーでは、初宿和夫市長や萩生田光一代議士、美濃部弥生市議会議長などが参加。ステージ上でテープカットが行われました。

オープニングイベントでは、初宿市長が近隣住民や工事関係者など、いちょうホールの改修に携わった方々への感謝を述べました。

続いてオープニングに花を添えたのが、八王子車人形(西川古柳座)による三番叟です。よく見ると演者は全員が若手でした。今回は20歳から32歳までのメンバーで演じたそうです。

また、5人のうち女性が3人でした。五代目家元の西川古柳さんによると、いちょうホールのリニューアルにふさわしいように、若手のみでの公演にしたそうです。再スタートを切るいちょうホールのリニューアルにふさわしい演出でした。

テンポ良く見やすい
その後は「こけら落とし公演」が続きます。八王子文化連盟に所属する八王子吟剣詩舞道連盟、八王子新舞踊連盟、琴伝流大正琴連盟平成会、中之島流大正琴、八王子洋舞連盟、八王子日本舞踊連盟が出演。全体としては2時間10分の公演でしたが、1演目あたり3分から5分程度なので飽きることなくテンポ良く進みます。そのおかげか、途中で会場を後にする人も少なく、最後まで残っている人が多い印象でした。




展示も人気
ホール以外の展示や演奏でも、多くの人が集まっていました。ロビーコンサートでは八王子音楽教室連合会、八王子ウィンドアンサンブル、八王子三曲連盟が演奏。

第1展示室では八王子美術連盟、八王子書道連盟、新百彩会、八王子フォトクラブが、第2展示室では武州八王子下原刀研究会が展示を行い、八王子香の会が香席を行いました。また、多目的室では日本盆栽協会八王子支部の展示があり、八王子煎茶会による茶席が設けられました。第1茶室では、八王子茶道連盟による抹茶が振舞われました。

エントランスや大ホールのステージでは八王子華道連盟が生け花を披露しました。来場者からは「色々と見れて楽しかった」という声が聞かれました。

親しみやすい空間に
今回、特別協力してリニューアルイベントに参加した八王子文化連盟事務局長の武居辰幸さんは「いちょうホールは客席800人規模で、展示室や茶室、大小のホール、会議室、楽屋など多様な施設を備えた市内でも有数の大規模な施設です。一つの施設で様々な規模のイベントをパッケージとして開催できます。今回のリニューアルで全体的に明るく温かみがあって親しみやすい空間になりました」と話します。八王子文化連盟は、1993年の会館当初のこけら落としから長年のお付き合いがあるそうです。約1年の改修期間中は、キャパシティの問題などから分散開催を余儀なくされたこともあったそうで、加盟団体にとってもリニューアルは待望でした。

文化の衰退防ぎたい
記念イベントを振り返って設樂悦郎館長は「成功した要因として、やはり八王子文化連盟の協力が大きかったですね。このホールは市民活動の拠点となる場所。今後もその役割を果たしていきたいですね」と話しました。「コロナの影響で文化人口が減少している今こそ、文化活動の衰退を防ぐために、活動の継続と発展を目指し、1人でも多くの人が活動の幅を広げられるように支援したい」と話しました。いちょうホールはリニューアルを記念して、来年3月までさまざまなイベントを開催する予定です。

リニューアルしたいちょうホールは、明るくあたたかい雰囲気でとても親しみやすくなっていました。段差の解消やデザインの工夫など、細かなところまで配慮されていて、誰にとっても使いやすい施設になったと感じます。市民の手で彩られた初日のイベントも大盛況で、「ここからまた八王子の文化が育っていくんだな」と思える、希望に満ちた一日でした。
いちょうホール 八王子市芸術文化会館
※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。
- 住所
- 東京都八王子市本町24-1
- アクセス
- 八王子駅北口 徒歩15分
バス「横山町三丁目」下車 徒歩5分
「八日町一丁目」下車 徒歩3分 - 営業時間
- 9:00~22:00
- 定休日
- ・月曜日(月曜が祝日の場合はその翌日)
・12/29~翌年1/3
・その他年間数日の休館日あり - 電話
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