東京高専の生徒が小学校にてプログラミング教育を開催!

東京高専の生徒が小学校にてプログラミング教育を開催!
清水 めぐみ

小学校では必修となり、ますます関心が高まるプログラミング教育
2021年6月に、高専生による教室が八王子の小学校でひらかれたそう!
その様子をご紹介します。

東京高専在校生による『出前授業』

東京工業高等専門学校 (東京都八王子市、校長 : 谷合俊一、以下本校) は、八王子市立城山小学校において東京高専在校生によるプログラミング教育の『出前授業』を実施しました。
今回の出前授業では、マイクロビットを用いたプログラミング教材を活用した授業を実施しました。
■ 東京工業高等専門学校

本校では、八王子市教育委員会からの要請のもと、正規授業科目『社会実装プロジェクトⅢ』(第5学年前期) と専攻科『特別研究』の一環として、在校生が中心となり、小学生のプログラミング学習教材の開発及びその教育手法の構築を行ってきました。
授業内容や実施方法は、文部科学省が示すプログラミング教育のねらいに即し、本校情報工学科教員の指導のもと、本校学生が考案したもので、単なる操作にとどまらず、論理的に考える力を養成するためにアクティブ・ラーニングの要素も取り入れた内容となっています。

また、比較的年齢が近い高専生の説明やサポートの様子を児童が間近に見ることにより、将来のエンジニアを目指すための道しるべとなることも期待されます。

プログラミング『出前授業』実施概要

■ 日程
第1回:6月16日 第2回:6月17日 第3回:6月24日
■ 対象
八王子市立城山小学校 6年生2クラス (各33名、合計66名)
■ 講師
東京工業高等専門学校 情報工学科 5年生4名及び専攻科2年生1名

当日の様子

授業では、日常の身近な題材として、押しボタン式の歩行者用信号機を取り上げました。
3回シリーズで構成し、1回目はプログラミング環境の基本操作を覚えながら、縦横5列に配置された25個のLEDを用いて『〇』(青信号)や『×』(赤信号)を表示させるプログラムを作成。
2回目はボタンを押したときに『〇』が表示されるような、条件によって動作内容が変わるプログラムを作成しました。

作成したプログラムがうまく動作しない場合には、どうすれば改善できるのかを一緒に考えながら改良し完成させました。
当日は授業を進める学生1名と、4人の個別サポート学生で対応。
児童の皆さんはIT社会で育っただけあって、機器の操作も殆ど問題なくできていました。
また、困っている児童がいると周りの人が教えあう場面も見られました。
授業では、機器の操作だけに留まらず、プログラミング的思考を養う観点から少し難しい話も出てきましたが、受講した児童の多くは興味深く熱心に話を聞いており、みんなで考える場面では活発な発言も目立ちました。

講師を担当した学生からは、「緊張して話す内容が飛んでしまうこともあったが、児童の皆さんに問いかけると元気な声が返ってきて感動した」
「実際に授業を行うことで、資料作成の時点ではわからなかった授業の進め方や児童の反応を改めて知り、まだまだ改善すべき点が多々あることを改めて認識した」などの感想が聞かれました。
今後は、児童の皆さんと担任の先生に記入して頂いたアンケート結果等の分析により、より完成度の高い授業に仕上げたいと考えています。

(参考) マイクロビットを用いたプログラミング教材の様子

マイクロソフトが開発したmakecodeというアプリを使い、プログラミングを行います。
様々な命令が書かれた『ブロック』を自由に組み合わせることでプログラムを作るため、小学生でもパズル感覚で組むことができます。
作成したプログラムを小型コンピュータであるマイクロビットに転送 (ダウンロード) すると、マイクロビットが順番に命令を実行し、その結果を視覚的に理解することができます。

マイクロビットを用いたプログラミング教材の様子

清水 めぐみ

学生たちが自ら授業内容を考え、講師を担当したプログラミング教室!
子どもたちも楽しみながら習得することができたのではないでしょうか。
東京高専では今回の結果を踏まえて更に完成度の高い教室を目指すということですので、今後の活躍が楽しみです!

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清水めぐみ

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