【よみっこ】運行開始から10年!みんなで支える『団地タクシー』
自治会活動が活発な館ヶ丘団地の取り組みのなかでも特に有名な『団地タクシー』についてご紹介します!✨
漕ぎ手を募集しているので、足腰を鍛えたい方は必見です!
『団地タクシー』とは、お年寄りの外出を支援するため、電動アシスト付き自転車を改造し屋根と客席をつけた乗り物で、各戸と自治会館や商店、病院等のある団地の中心部を送迎しています。
丘陵地に造成されたため坂道が多く、東京ドーム6個超の敷地に54棟、約2800戸がある大規模団地ならではの取り組みです。
課題は漕ぎ手の高齢化
『団地タクシー』は2013年の運行開始から今年で10年を迎えました。
この間も団地の高齢化は進んでおり、現在は58%が65歳以上。そんな中、漕ぎ手ボランティアも高齢化してきたのが悩みの種。
主に日曜日を担当する宮崎昭さんは「電動アシスト付きといっても一日中、漕げば足がパンパン。私も75歳なんで、そろそろ引退したいんだけど、お客さんから『助かったわ』、『いつもありがとう』なんていわれるとやめるわけにもいかない。あと2、3年は頑張ります」と話します。
現在、漕ぎ手は8人が交代で担当していますが、随時募集中。団地外からの応募も歓迎とのことです。
缶バッジで運営費・費拓大生も応援!
『団地タクシー』を運営するには車両の修理や整備などの費用に年間約25万円かかります。
自治会が周辺の大学と連携し、自治活動を行っているのも館ヶ丘団地の特徴ですが、『団地タクシー』も学生が応援しています。
拓殖大学工学部デザイン学科コミュニティデザイン研究室では、館ヶ丘団地のキャラクター『けろりん』をデザインし、缶バッジやマグネットを制作。イベント等で1個200円で販売し、半額を『団地タクシー』の運営費として自治会に寄付しています。
同研究室の工藤芳彰教授は「高齢化など地域の抱える問題を、住民主体で前向きに検討・解決していこうとするのがコミュニティデザインの考え方。『団地タクシー』の応援は学生にとって貴重な勉強の機会です」。
先月29日に行われた館ヶ丘団地の春祭りにはGW返上で拓大生が参加、缶バッジとマグネットを販売しました。
同研究室の4年生、宇賀田健吾さんは「『団地タクシー』はこの団地の象徴のようなもの。住民の皆さんのお役に少しでも立つならうれしい」。
有泉陽加さんは「団地で活動すると皆さんが優しく声をかけてくれて、すごく充実感がある。これからも団地の活性化のためにお手伝いしていきたい」と笑顔で話してくれました。
高齢化の進行によりますます重要性の高まる『団地タクシー』。
内外の多くの人たちのサポートで、団地のシンボルは走り続けます。(石川)
地域情報紙 よみっこ
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