あの“オシャレアウトドア製品”が生まれた『町工場』に突入!“第17回八王子の匠”

ユージ

久々となります、八王子の匠!
今回はスペシャルゲストとして、記念すべき第1回にも出演して頂いた、TikTokで話題の三和交通・溝口さんをお迎えしています。

TikTokフォロワー20万人を目指す『三和交通』溝口さん”八王子の匠”

公開日: 2022.11.01

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頼れる経営者のパートナー『社会保険労務士』に迫る!“第16回八王子の匠”

公開日: 2023.05.25

経営者の心強い味方!『社会保険労務士』にインタビュー!仕事内容や社会保険労務士になったきっかけをお伺いしました。…

今回の取材先はこちら!八王子市美山町にございます『小沢製作所』さんです!

小沢製作所について

――小沢製作所さんは創業して何年目なのでしょうか?

会社として58期目を迎えました

小沢さん
溝口

主にどういったお仕事内容なのですか?

町工場という事なのですが、金属を加工して部品を作り、メーカーに納めるという下町町工場という形ですね。 金属の加工を板状の材料を使って金属の板を加工をして作れるもの、板金という技術で部品を作っております。

小沢さん

――八王子には町工場は多いのですか?

多いですね。主に大手様が都内から移転してきたのが多摩地域が多かったんです。 その後、更に地方の方へと移転された会社さんが多いのですが、ちょうど50年前 位に大手さんの工場を移して周りにたくさんのベンチャー企業が生まれたのが、 私達の会社の起源なんです。

その後いろいろ淘汰され、今残っているのがそのベンチャー企業だった会社の2代目・3代目がやっている町工場が多いんです

小沢さん

――小沢製作所さんの得意分野はなんですか?

100か200個などのちょっと大きい位の数量の中ロット品などのご注文などを得意としております。「日本で企画・試作をして、海外で大量に作る前にテスト量産したい」などの需要を取り込んでいます。

なかなか土地の確保が難しく、量産が出来ないという点もあり、多くの企業が地方や海外などに移転して1種類1個というような生産体制ですが、弊社は比較的量産設備を保ったまま継続が可能なのです。

小沢さん
溝口

量産って大変ですよね。

大変ですね。現在は近隣の皆様のご理解などもあり、24時間稼働をさせて頂いております。

小沢さん
溝口

24時間ですか??

機械も自動化して、夜無人の時でも作業が出来るような体制になっております。

小沢さん
溝口

従業員さんなどもシフトをうまく調整されていらっしゃるんですね。

いえ、弊社は基本的に18時には全員帰りますので、完全な無人化になります。 無人の状態で信頼のおける加工を突き詰めて行うという技術蓄積をしております。

祖父と父がそのようにこの工場を設計して作ったんです

小沢さん

――かなり先の事を見据えていらっしゃったんですね。

30年前で自動化を突き詰めた会社は少なかったと思います。

小沢さん
小沢製作所

新ブランドの立ち上げ

――今後の展開などお話出来る範囲で教えて頂けますか?

製造する事は出来るのですが、何を作ったら良いのか下請けの部品しかなくて、競争が激化して、これから先かなり苦しくなるのは見えてきているので、自分達の製品というのを作るのをやりたかったんですね

元々アウトドアをするのが好きというのもあるのですが、近年高尾山に 来られる方が非常に多くなっているというのもあり、アウトドア製品を作ってみようという事になり、自社の板金の技術と産業用で使う板の端部分はこれまで使用用途がなく捨てていた部分があるのですが、その部分も当然ながら1級品の質ですので、それを有効活用して商品を作り始めました。

その商品を2019年にアウトドアブランドとして「OZOPS」を立ち上げ、販売を開始しました。
2020年に新型コロナウイルスなどの影響などもあり、ソロキャンプなどが注目を浴び、おかげさまでメーカーや販売店様などにお声を掛けて頂きとても反響がございました。

私達の商品においてはプロ向けというよりかは少しカジュアル的な位置付けと思っております。

小沢さん
小沢製作所

――確かに、私も趣味で登山などもするのですが、そこまでハードな登山などをするのではないので、ビジュアルや機能性などを気にします。その上、八王子産というのであれば尚、良いですよね(笑)

溝口

こうしていろいろな事を考えて作っていらっしゃる方がいると、八王子という名前をどんどん出していく必要があるなと思いますよね。

後、現在では 小さな焚火台を作っております。こちらは昨年(2022年)にリリースしたばかりなのですが、お子様などにも製作して楽しんで頂けるようになっています。 金属工作体験キットのような感じになります。

小沢さん
小沢製作所

――これ良いですね!

これを夏休みの研究課題などにお子様などに楽しんで頂ければと考えております。 そして、この焚火台に色なども付ける事が出来るので、お子様が自分で絵を描いてオリジナルの焚火台が出来るんです。現在はお子様と一緒に楽しんで頂けるように、大人用のも製作しております。

小沢さん
小沢製作所
溝口

とても良いですよね。これをする事によって板金というのはどうなっているんだろう という事を子供達は学ぶ事が出来、興味を持ってもらうキッカケにもなりますよね。

はい、モノ作りを好きになって欲しいです。」

小沢さん
溝口

今後はこのような感じのを作られるのですか?

はい、この工作キットもシリーズ化出来るようにというのも構想しております。また、永塚さん(ユージ)とのご縁なども合った事もあり、テーブルウェア製品なども含めいろいろと考えております。作る技術はあるので、後はお客様がどのような物を求めているのかというのを、八王子の皆様のお知恵などをお借りして製作させて頂いております。

小沢さん
小沢製作所

まとめ

――最後にはなりますが、ジャーニーをご覧の皆様に一言お願いします。

ありがとうございます、町工場なのですが、やっている事は皆様に良い商品を届けるということをメインでやっております。皆様に直接届ける商品をこれからも作っていきつつ、地元の恩方でイベントなどもたくさんしていきますので、ぜひ遊びに来てください!

小沢さん
小沢製作所

ユージの書評

実は今回、私の会社の新商品について技術的な部分で大手メーカーなどに断られ、 どうしようと思って検索していた所、小沢製作所さんを見つけメールをしたのが始まりでした。その後直接お話をし、製品自体も前進しているのですが、小沢社長の発想・考え方に 共感する部分が多々あり取材依頼をした次第です。

考える事も大事だけど、まずは自分の仕事のジャンルという範囲に捕らわれずに挑戦していく事。もちろん全て成功ではないとは思いますが、それをしっかりと反省・修正をしてまた挑戦していく。私自身も珈琲屋というカテゴリーだけにいる事が嫌で音楽やアウトドアなどにも入ったりしています。ただ根の部分においては自分達の得意や部分を活かしながら新たなジャンルにも挑戦しています。

ユージ

小沢社長と今回出会えた事において、私自身もとても刺激のあるご縁が生まれ、感謝でいっぱいです。

有限会社 小沢製作所

※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。

住所
東京都八王子市美山町2161-6(美山工業団地内)
アクセス
高尾駅 バス30分
電話
042-650-7360
Twitter
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Instagram
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ユージ

ユージ

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八王子出身・八王子育ちの珈琲倶楽部 田のマスター。 仕事の合間に音楽活動もやっています。 思いついた事は即行動タイプのいつまでも子供のおっちゃんです。