女性バーテンダーがいるウイスキーバー『Bar Moray』でお気に入りのウイスキーを見つけよう!

女性バーテンダーがいるウイスキーバー『Bar Moray』でお気に入りのウイスキーを見つけよう!

2018年バーの間借り営業を始め、2020年10月にプレオープンからスタートした女性バーテンダーがいる、ウイスキーバーを紹介します。私はウイスキーが苦手なのですが、ウイスキー初心者として取材して来ました。ウイスキーが大好きな人も私のように飲めない人も『Bar Moray』の魅力をお届けします!

500種類のお酒が置いてある!初心者でも楽しめるバー

八王子駅北口から陸橋を超えてすぐの場所にあります。バーは外から中が見えなくて入りづらい・照明が暗いというイメージがありませんか?こちらのバーは扉を開けると照明が明るくて清潔感があり、女性バーテンダーが明るく出迎えてくれるので、特に女性にとっては安心感があります。

Bar Morey_外観

所在地:東京都八王子市三崎町8‐1

入ってすぐ、J字型のカウンターに8席、席の後ろに2席あります。カウンター、カウンター奥の棚に、ウイスキーを中心としたお酒のボトルがたくさん並んでいます。

Bar Moray_内観①

手前には、お店の推しのウイスキー『GLEN MORAY』が並んでいます。

Bar Moray_内観②

カウンター奥には古酒も。1989年までに販売されたウイスキーで、70年代、80年代に流通していたブレンデッドスコッチが多いです。

Bar Moray_内観③

ウイスキーバーということで、たくさんのウイスキーが陳列されています。お店の推しのウイスキー『GLEN MORAY』の種類はなんと58種類!中央に陳列されているボトルはオフィシャル(ラベルとボトルの大きさが一緒)、下に陳列されているボトルはボトラーズ(ラベルとボトルの大きさが異なる)になります。ボトラーズはオフィシャルから樽を購入して、それぞれの会社で瓶詰めしたお酒です。

Bar Moray_内観⑤

カウンター奥の棚は、左側にバーボン、中央とその下にお店の推しの「GLEN MORAY」、右上にハイランドのスコッチウイスキー、右下にスペイサイドが陳列されています。

Bar Moray_内観④

スコッチや数少ない日本で製造されたウイスキーも取り揃えています。

Bar Moray_内観⑤

バーなのでお食事メニューはありませんが、軽くつまめるおつまみがあります。

Bar Moray_フードメニュー

バーにしては珍しく、ウイスキーの量り売りもしています。瓶に30ml入れて、販売してくれます。蓋つき容器を持って行けば、その容器に入れて販売も可です。(ただし、店内での容器洗浄は行っていません。)

Bar Moray_量り売り用容器

GLEN MARAY3種飲み比べ

3種のウイスキーを10mlずつ飲み比べができます。都度要望に合ったウイスキーを提供してくださいます。その中から自分の好みに合うウイスキーを見つけることがうれしいですね!私はウイスキー初心者なので、GLEN MORAYの中でもやさしい味であるスタンダードの3種を選んでいただきました!ちなみにスコッチウイスキーはバーボンの空き樽を使用することが多く、バーボンを漬け込んだ後の空き樽をスコットランドへ持って行って詰めるのが多いそうです。その空き樽だけで製造したのがスタンダードになります。

クラシック(右)はスッキリとしていて飲みやすい味わいです!
シャルドネカスクフィニッシュ(真ん中)はバーボン樽からシャルドネ(白ワイン)の樽に移し替えて、銘柄によりますがGLEN MORAYは約6ヶ月間漬け込んで味を変えます。スッキリした味わいなので、ハイボールにも合うそうです。白ワインの樽に移して漬け込んでいるため、スッキリした味わいの中に白ワインの風味もします!
ピーテッドシングルモルト(左)はGLEN MORAYのスモーキーな味の中でもやさしいそうで、味の好みは分かれますが、スモークナッツ、スモークチーズが好きな人は好きな味わいだと思います!

Bar Mory_GLEN MOLAY飲み比べ

クラシック、シャルドネカスクフィニッシュ、ピーテッドシングルモルト(いずれも1ショット30ml 900円・10ml 300円)

人気のウイスキー2種

グレンバーギー(左)、アードベッグ コリーヴレッカン(右)は両方ともスコットランド産ですが、グレンバーギーはスペイサイド、アードベッグ コリーヴレッカンはアイラ島で製造されています。両方ともスモーキーですが、アードベッグ コリーヴレッカンの方がよりスモーキーで、スモーキーが好きな人でもアードベッグ コリーヴレッカンは好みが分かれるほど強く、グレンバーギーは華やかでこってりとした濃厚な味わいとのことです。

Bar Moray_おすすめボトル

グレンバーギー(30ml 2,000円/10ml 700円) アードベッグ コリーヴレッカン(1ショット30ml 1,600円/10ml 600円)

オススメのリキュール

リキュールはカクテルで飲む事が多いですが、こちらではストレート、ロック、炭酸割りで提供しています。左から2番目より、はっさくロックス、ゆずロックス、レモンロックスです。広島にある『サクラオブルワリーアンドディストラリー』という蒸留所ではジン、ウイスキーを作っていますが、リキュールも製造しています。はっさくロックスははっさくを70%、ゆずロックスのボトルは柚子を15%、レモンロックスはレモンを20%使用。3種類ともアルコール度数は16%で、ストレートだけでなくロック、炭酸割りもオススメしています。(炭酸・カクテルにする場合は+100円)

Bar Morey_リキュール

はっさくロックス、ゆずロックス、レモンロックス(いずれも1ショット30ml 700円/10ml 300円)

はっさくを70%使用したリキュールを、ロックでいただきました。果汁を70%と非常に多く使用しているので、柑橘系の味が強くて、ジュースのようにとても飲みやすいです!このようなタイプのお酒は飲みやすいので、ついつい飲みすぎてしまって酔っぱらってしまった経験がある人は多いと思います。酔いすぎないように、リキュールをじっくりと味わって飲んでくださいね(笑)

Bar Moray_はっさくリキュール

こちらは相模原にある製造所『スカーレット』で製造されているオレンジリキュールです。アマーロはイタリア語で「苦い」という意味になります。ハーブ類などを漬け込んだ薬草系の味わいで、アマーロを使っている日本で初めての会社の限定品になります。オレンジ・アマーロはブラッドオレンジを15玉使用している、なんとも贅沢なリキュール。オレンジの皮を剥いて、果汁を絞って醸造しています。アルコール度数は20%あるので、ストレートでも飲めますが、飲み方を変えたい人にはロックをオススメしているそうです。ストレートでいただき、オレンジの甘さと薬草系の苦みの両方を味わうことができます。

Bar Moray_オレンジ・アマーロ

オレンジ・アマーロ(1ショット30ml 800円・10ml 300円)

スカーレット アペリティーボは、『伊勢屋酒造』の定番商品となります。限定品と違って、より薬草系の味わいが強いです。カンパリは、イタリアのアマーロの1種です。アペリティーボよりやさしい、薬草系の味わいです。

Bar Moray_アマーロ

スカーレット アペリティーボ(1ショット30ml 800円・10ml 300円)とカンパリ

女性バーテンダー・沙織さんにインタビュー

店主でもある近藤沙織さんが1人で接客しています。見た目はキュートで小柄の女性が、シャツにネクタイを締めてベストで接客するのは、かっこ良くないですか!

Bar Moray_沙織さん①

――バーテンダーになろうと思ったきっかけは?

お酒やウイスキーに興味があったわけではなく、単純に「かっこいい」と思ったからです。それまでバーテンダーは男性のイメージがあったんですけど、中学生の時にテレビ番組で日本人女性のフレアーバーテンダーが大会で優勝した姿を観て女性でも世界大会で輝けるんだと思い、バーテンダーを目指したいなと思うようになりました。※フレアーバーテンダーとは?ボトルやシェーカー、グラスなどを用いた曲芸的なパフォーマンスによって、お客様を楽しませながらカクテルを作って提供するバーテンダーのこと。
実際に働かれている女性バーテンダーさんの開業ブログと出会い、更に憧れが強くなりました。

――なんと!高校の卒業式の翌日からバーテンダーになったんですね!

探していたらカクテルバーは銀座が多くて、知識がないのに銀座で働けるのか?と思いながら片っ端から面接を受けようと考えて、一番最初に面接を受けて受かったバーがウイスキーバーだったんですよ(笑)その時に初めて、ウイスキーの勉強をしました。古酒を取り揃えているバーに勤めていたことがあるので、こんなに今と昔で違うんだ!?というおもしろさがあったり、オーナーや会社の資本が変わると蒸留所の方針も変わったので、歴史を見ているようで、どんどんウイスキーにハマっていきました。

Bar Moray_沙織さん③

――実はお酒が弱いという沙織さん。どのようにウイスキーの味を覚えていったのですか?

子供の頃、父がウイスキーをよく飲んでいて香りが苦手でした(笑)最初に働いた銀座のバーでは未成年だったこともあったのですが、未成年・成人関係なく先輩方から嗅覚を鍛えなさいと教育を受けました。先輩方が試飲していたウイスキーの香りを嗅いで感想をノートに書いて、本に書いてあるコメントと先輩方の意見を聞きながら覚えました。最初のころは各銘柄の香りの違いが分からなかったんですけど、ほぼ毎日嗅いでいくうちに分かるようになりました!

――『GLEN MORAY』の魅力は何ですか?

一目惚れではなく、リンゴの蜜のようなすごくやさしい味わいがすごく好きで、それと似ているウイスキーを探し始めました。似た味わいのウイスキーもあるのですが、GLEN MORAYを軸に試していくうちにどんどん好きになっていきました!GLEN MORAYに色んな種類があるのを知って、樽や年代が違ったりするので味わいを色々試した結果、深みにハマっていきました。お店には現在58種類のGLEN MORAYを置いてますが、まだまだ種類がたくさんあるので、もっとたくさん取り扱いたいですね(笑)
お店の名前もGLEN MORAYに惹かれて『Moray』にしました!

Bar Moray_沙織さん⑤

――たくさんのお酒はどのように取り揃えているのですか?

自分が好きな味、皆さんが好まれるお酒、お客さんから飲んでみたいと言われたお酒を仕入れてみたりしています。うちのお店はラインナップが結構偏っていまして、日本産(山崎、白州、余市など)が少ないんですよ。スコッチメインに置きたいのですが、スコッチも有名な銘柄を置いてないんですよ。

――おいしいウイスキーを提供するにあたって、こだわっている点はありますか?

最初はストレートでお出しすることが多くて、ストレートだと炭酸などどんどん足していけます。一番香りが分かるのが常温なので、常温でストレートで香り、味わいを楽しんでいただいて、その後に専用のスポイトで常温のお水を一滴ずつ入れていくと、また味わいや香りが変わるので、一度で何度でもおいしいみたいな感じでいろいろ楽しんでいただくようにしています。リキュールも同じで、最初はロックにして後から炭酸を足したり、ストレートでお出しした場合は後から氷や炭酸を足すのをご提案しています。なので、飲み比べセットはお客さんから大変好まれています。

Bar Moray_スポイト

――ウイスキーのおいしい飲み方を教えてください!

グラスをテーブルに置いて回すたびに、味と香りが変わります。香りを嗅ぐ時は、少しずつ鼻に近づけます。効き鼻があって、日本人は右の鼻が多いので、右側に近づけていくと香りの違いを楽しむことができます。お水を入れると、味も香りも変わるんですよ。ウイスキーの質自体が苦手な方だと克服は難しいと思うのですが、最初は割って飲むのが一番いいと思います!ストレート、ロックは強いので、居酒屋や飲食店が出している飲みやすいハイボールを、バーで扱っている色々なウイスキーで試してみてはいかがですか?と、興味があって飲んでみたいという方にはご提案していますね。元々ウイスキーを飲まなかった方にハイボールをご提案して、ずっとハイボールを飲んでいたんですけど、ロックで飲んでみたいと仰ったのでお出しして、最終的にストレートで飲めるようになりました!徐々に慣らしていくことで、ハイボールからストレートが飲めるようになったり、その逆もあるので、人によって違いますね。無理せずに、リラックスできる場所で好きなお酒を飲んでいただきたいですね。

――集客で意識している部分はありますか?

イベントやマルシェで出店することを積極的に行っています。SNSで露出していてもバーは入りにくいって思っている人がまだ多いので、イベントでお話ししてバーに興味を持って来ていただけたら嬉しいなと。実際にイベントがきっかけで、来て下さるようになったお客さんが結構いらっしゃいます。集客目的だけなく、横の繋がりが広がるのも大きいですね!飲食店以外の職業の方とお話しできるので、すごく楽しいです。
他には、お店の営業時間を15:00~にしてみたらお客さん的には嬉しいということが分かりました。皆さん土日がお休みな訳ではないですし、昼間から飲みたい人もいるので、混まない時間を作ろうと思いました。0次会で来てくださるお客さんもいらっしゃいます。

――また、沙織さんはリキュール製造免許取得を目指していて現在『スカーレット』で研修を受けているとのことです。他のリキュールと同じように、ストレートやロックで飲めるリキュールを製造して、お客さんに飲んでいただくのが夢だそうです。一番最初に作りたいリキュールは、八王子にゆかりのある桑の実のリキュールで、昨年に桑畑を作りました。リキュールの免許は製造所が決まらないと申請出来ないそうで、製造所が完成したら、まずは桑の実のリキュールから飲める日が来ることでしょう!

エリリン

初めてウイスキーをストレートで飲みましたが、量り売りで多くの種類を少量で飲めば、次第にウイスキーが飲めるようになるような気がしました!沙織さんのウイスキーに対する情熱的なお話を聞いて、自分に合うウイスキーを紹介していただけたら、すぐに自分がお気に入りのウイスキーが見つかるのでは?とも感じました。リキュールもストレートで飲んだのは初めてで、お酒は奥が深いと勉強になりました!バーに抵抗感がある人でも、これを見て『Bar Moray』に行ってみたいと思ってくださったら嬉しいです!

Bar Moray(マレイ)

※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。

住所
東京都八王子市三崎町8-1
アクセス
八王子駅北口 徒歩5分
営業時間
15:00〜24:00 (LO 23:30)
定休日
日・月曜日
電話
042-686-2579
Instagram
@love_moray
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八王子出身・在住です。コロナが流行りだしてから、八王子の飲食店をよく巡っているので、おススメのお店を発信していきます!