季節の日本酒と小皿料理をサンフランシスコスタイルで楽しむ『DOZO SAKE KITCHEN』

八王子駅北口の西放射線ユーロード沿いに、日本酒と創作料理が楽しめるお店がオープンしました。Davidさん、三和さん夫婦が営む『DOZO SAKE KITCHEN』。サンフランシスコ在住時に出会った蔵元をはじめ、多くの日本酒の造り手の気持ちをおいしい創作料理を通して紡いでくれる、そんなお店です。

明るくて心が落ち着くアットホームなお店

西放射線ユーロードでは、日頃からさまざまなイベントが催されていて人の賑わいもあり、素敵なお店が多く立ち並んでいるエリアです。八王子駅から八日町方面にまっすぐ歩いていくと、建物の2Fに『DOZO SAKE KITCHEN』が見えてきます。

外観はライトアップされて夜の雰囲気はとても素敵。

建物脇の小道を通っていくと、かわいい看板のすぐ近くに階段があります。

階段を上がってドアを開けると、あたたかい雰囲気で気分も上がります！杉玉も飾られてて素敵空間です。何を隠そう、大工だったDavidさん。全体の内装を手がけたそうです。木のぬくもりを感じられる居心地の良い空間は、気持ちも穏やかになります。

広めの空間でゆっくり過ごせそうな店内にあるギターはDavidさんのご趣味。時間に余裕があるときはギターを弾いてくれます。取材に行った日もゆったりとした中でお酒とお食事をいただき、歓談しつつ、ギターも奏でてくれて楽しいひと時を過ごしました。

今日はどんなお酒があるのかな？このお酒は後で飲んでみたい！！などなど楽しみが増えるショーケース。悩んだら、ラベルで選んでみるのもありですよね。

日本酒と合わせるメニューは中華の小料理

日本酒に合うように工夫された中華テイストのお料理や、Davidさんが作るチーズパフなど気になりますよね。メニューに載っているお値段は税込価格です。

本日のスペシャルメニューもあるので、いつ来ても魅力的なお料理に出会えそうです。

3種飲み比べセット 1,200円

3種飲み比べセットにはお好みに合わせやすい3つのセットがあります。今回はいろんな日本酒を楽しみたいなと思ってバラエティーセットを頼んでみました。「これワインみたいでおすすめ！」とDavidさん。(Davidさんの英語、三和さん通訳してくれました)

素敵なグラス3つにそれぞれ50ml注いでくれます。だけど、結構なみなみと入ってる～！どこで造られたものなのか、どういう味わいなのか、造り手さんとの出会いなども一緒に教えてくれるので、日本酒をただ飲むだけではなくその背景も一緒に楽しめます。

好みやどういったのを飲みたいのかとか会話しながら選んでくれたり、おすすめセットを選べばDavidさんのおすすめを出してくれるので、日本酒に詳しくなくても悩まずに楽しめます。もちろん、ショーケースを見て自分で選んでもいいみたい。Davidさんがチョイスしたのはこの3種類でした。(季節によってラインナップは変わっていきます)

最初におすすめしてくれた白ワインのような日本酒『フモトヰ』。フルーティな香りで少し酸味がありますが、あとから日本酒らしい甘みがきます。中央の『天下錦』は、『フモトヰ』より甘みがありました。甘い日本酒って飲みにくい感じかな？と思っていましたが、これは違いました。緑のボトルの『大信州』は、名前の通り長野のお酒、先の2つとはまた違い、辛口で酸味も感じられるさわやかな日本酒でした。

どれが一番好き？って聞かれたんですが、どれも一番好き(笑)
強いて言うなら、フモトヰ。ワインのテイストと日本酒のテイストが感じられて面白かったので気に入りました。

干糸(かんす)の野菜炒め 780円

干糸(かんす)とは干した豆腐を細切りにしたもの。今回はニラと一緒に炒めた一品です。麺のようで豆腐よりも歯ごたえがあり、豆腐の風味が濃いです。塩味で優しい味がするので、さっぱりとした辛口のお酒と合わせるのもありかなと思います。

辣宝醤(ラーホージャン) 520円

豆鼓を使った季節の具材やキノコが入った炒めもの。今回はユリの花が乗せてあって素敵です。豆鼓の風味が広がり、コク、塩味がどれもちょうどよくて、甘めの日本酒と相性良いかも！

漬物3点盛り合わせ 480円

口の中をリセットするのにちょうどよし。こちらはおまけでいただいたピクルスなんですが、自家製なんですって！酸味もきりっとしていて、箸休めとして頼んでおきたい！

大根パイ 640円

なんとこちらはDavidさんが生地から手作りしてるんです！オーダーしてから焼き上げるパイの生地は、食感がサクサク！大根とエビが包まれていてアツアツです。日本酒にパイ？と思いましたが、大根とエビが最初に飲んでいた『フモトヰ』と相性バッチリです。

飛鸞(ひらん) にこまる 70ml 600円

もうちょっとだけ、日本酒飲みたいなーと思って選んだ1杯。シンプルでおしゃれなラベルとかわいい名前に惹かれました(笑)
こんな選び方もできてとても楽しいです。さわやかな甘みがあって、すいすいと飲んでしまいそうでした。Davidさん・三和さんが厳選してお店に置いているお酒は間違いなくおいしい。

日本酒との出会い

Davidさんが日本酒に興味持ったのは、ジェームズ・ボンドの小説がきっかけ。『日本酒』のことが書いてあるのを読んで、きっとおいしいものなのだろうと思い募らせていたそう。しかし、期待を込めて飲んだ最初の日本酒は全くおいしくないものだったそうです。「絶対、もっとおいしいものがあるはず！」と信じ、日本酒を飲み始めたDavidさん。どんどんと日本酒の魅力にのめりこんでいったそう。

その後、Davidさんはサンフランシスコで本格的な日本酒を提供するお店で働く三和さんと会い、2015年に来日。日本に来る前から日本酒のお店を出す構想を持っていたそう。一度は八王子にある『金多屋』の夜部門でお店を出していましたが、コロナの影響で休業。それでも、やはり日本酒の魅力や、今まで出会ってきた造り手の心を伝えるお店を出すことをあきらめきれず、今の場所にお店を出すことを決めたそうです。

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