八王子の「まち」がわかる映画『此処だけの話』8月31日までYouTubeで公開中
自分の生まれ育った町は誰もが好きですが、八王子の人の郷土愛は深い。とりわけ旧市街と呼ばれる甲州街道沿いの町々の人々は、自分の生まれ育った町を「愛している」人々が多い。その理由がなんとなくわかる映画、それがこの『此処だけの話』です。
『此処だけの話』
『此処だけの話』(2024年/日本/カラー/16:9/30分)。大学在学中から映画制作を始め、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭や田辺・弁慶映画祭など複数の映像コンペティションで高い評価を得てきた塩野峻平が、自らの生まれ育った町である八王子市八幡町を舞台にした映画を監督した。
主演のなつこには数多くのインディーズ映画や、『ドライブ・マイ・カー』で話題の濱口竜介作品でも主役を演じたつかさ。また主演を支える役どころの祖母役には同じくインディーズ映画ではお馴染みの有希九美。主人公のなつこが密接に関わる地域の人々には、日本の映画史には欠かせない俳優笹野高史他が出演する。監督の塩野が22年生きた町を舞台に描いたのは鰹節屋の孫、なつこの日常。なつこの祖母との関わりや地域の人々とのつながりを描いた作品。
多彩なメンバーが出演する八王子、八幡町の映画『此処だけの話』
まちの若者たちで
これは毎年毎年、マップや本、様々なオリジナルの作品を世に生み出している商店会『八幡上町商店街くらま会』が制作した短編映画。監督はやはり地元出身の塩野峻平監督。
「制作の依頼をもらっていざ話を考えるとき、ちょっと悩みました。八幡町という場所は僕にとってはそんなにドラマチックな場所ではなかったから。なのでただ22年そこにいたっていうことを映画にしてみました」(塩野監督)
中野智行さんも
また、いまや全国的に有名なユーチューバーで八幡上町商店街くらま会会長の中野智行さんも以下の様に語ります。
「最初、『こんな地味な商店街、映画になるかなぁ?』と監督やくらま会メンバーと悩みました。そして『特別な事が起こらなくても街の息遣いが聞こえてくるような映画にしよう』という方向性が決まったのです」ちなみに、中野さんはこの映画にも出演しています。
鰹節店が、そして松の湯が
主人公は新藤鰹節店の孫娘役なつこ。なつこが活き活きと甲州街道を歩き、松の湯の暖簾をくぐり、夜の小門公園に佇みます。何も起こらない、でもなぜか心地いい。思わず、「この映画の長編が見たいなあ」と監督に伝えたくなる映画。この「八王子のまちの良さ」をあらわしたこの映画が、8月31日までYouTubeで無料で公開されます。ぜひ、「八王子のまちの魅力」をこの映画で感じてみてください。(高田)
八王子・八幡町が舞台の映画『此処だけの話』YouTubeにて配信中!
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八王子を中心とした超地域密着型(ハイパーローカル)の地域情報紙です。新聞配達の流通を使い週6日発行・お届けをしています。※現在は読売新聞の購読者に限定して、朝刊に折り込む形で発行しています(日刊:5,000部)。八王子(主にめじろ台1~4丁目、緑町、山田町、椚田町、狭間町、館町、小比企町、寺田町、大船町、西片倉2~3丁目、みなみ野、七国※一部分に配布されないところもあります)に配達されています。