実況と解説で分かりやすく『八王子流鏑馬』に8,000人
10月6日に片倉つどいの森公園で『第7回八王子流鏑馬(やぶさめ)』が行われ、延べ8000人が訪れました。
スポーツ観戦さながら
流鏑馬は、走る馬の上から弓を射る武術で神事でもあります。疾走する馬の迫力、矢が放たれるときの緊張感など、スポーツの大会を見ているような興奮が味わえました。
流鏑馬がスタートしてからも「打ち出しました!」「第一的命中!」のような実況が盛り上げてくれます。また、合間には「狩り装束に折烏帽子(おりえぼし)もしくは日笠をかぶり、腰には鹿の毛皮で出来たぬか履きをしています」など解説も入ります。
馬上から矢を放つ瞬間
奉行の前を通過する際は、あえて身体が安定しないように片方だけあぶみ(足を踏む場所)を外して敵意がないことを示すなど、見ているだけでは気づかないような礼式の意味についても教えてくれます。昨年から流鏑馬に詳しい人が実況を務めるようになったそうで、以前より見ごたえのあるものになっていると思います。
大迫力の流鏑馬
流鏑馬以外にも
出店ブースの数は過去最大となり賑わいをみせていました。また、太鼓や居合抜刀などの演舞が会場を盛り上げていました。
関係者は2日前から設営の準備をしており、その日程のほとんどが雨という悪条件でしたが、当日の昼前には完全に雨も上がり、気温の高すぎない良好な状態で流鏑馬を迎えることができました。
主催団体の「NPO法人武州のよりあい」の磯沼孝理事長は「八王子みなみ野周辺の若い人にも参加してもらって、将来的には地元のお祭りとして育ててもらえれば」と話します。
抜刀の演舞もありました(写真は主催者の磯沼さん)
歴史を伝える
八王子では、かつて馬場があったことや、武士の実用刀として愛された下原刀(したはらとう)があった歴史があります。
「八王子流鏑馬」を通して、大久保長安による街の整備や、八王子と武士の歴史について興味を持ってもらうことが目的です。今年は八王子刀道愛好会を見学してみたいという声もあったそうで、ひとつの成果といえそうです。
来年も10月に開催予定です。まだ行ったことのない方は、ぜひ足を運んでみてください。(小川)
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八王子を中心とした超地域密着型(ハイパーローカル)の地域情報紙です。新聞配達の流通を使い週6日発行・お届けをしています。※現在は読売新聞の購読者に限定して、朝刊に折り込む形で発行しています(日刊:5,000部)。八王子(主にめじろ台1~4丁目、緑町、山田町、椚田町、狭間町、館町、小比企町、寺田町、大船町、西片倉2~3丁目、みなみ野、七国※一部分に配布されないところもあります)に配達されています。