八王子の有名観光地といえば『高尾山』ですが、その玄関口となる高尾駅を散策したことはありますか? 実は高尾駅周辺は、ここ数年で続々とお店がオープンしている注目のエリア。今回は2024年10月、高尾駅北口にオープンしたパンと焼き菓子とコーヒーのお店『ごきげんBAKE』を紹介します!
高尾駅北口すぐの新たなカフェスポット
同店は高尾駅北口から徒歩1分、北口改札を出て左に視線を向けるとお店が入っているビルが見えます。
ビルの前には橋がかかっており、橋を渡った先がお店です。
ヴィンテージのインテリアがずらり
扉を開けると目に飛び込んでくるのは大きな木製のショーケース。その日の焼きたてのパンと焼き菓子が並びます。開放感のある大きな窓から差し込む日光で気分も明るくなります。
イートイン席は5〜6席あります。コンクリート調のスタイリッシュな内装にヴィンテージのインテリアが配置され、温かみのある空間に。店内の家具や食器のほとんどは店主・清水由理亜さんの私物。趣味で集めていたヴィンテージのインテリアを、お菓子やお店に合わせてレイアウト。センスの良さに脱帽です。
日替わりパン&菓子とこだわりコーヒー
全部で約10種類のパンや焼き菓子がショーケースに並びます。人気は『シナモンロール』と『塩パン』とのこと。
マフィンやスコーンは日によって具材やラインナップが変わるそうです。
また、同店のパンの特徴は「もっちり食感」。パンの種類によっても発酵方法を変えるほどこだわられています。
ドリンクはコーヒーをメインに、珍しい『桑抹茶ラテ』などもあります。コーディアルシロップソーダは夏季限定
特にコーヒーにはこだわりあり。パンや焼き菓子に合わせて、豆から厳選しているそうです。深煎りした豆から香りとコク、苦味をしっかりさせた味わい。ミルクとの相性がよく、ラテもおすすめです。ラテのミルクは牛乳だけでなく、ソイミルクやオーツミルクからも選べます。
『シナモンロール』 340円
まずは看板商品の『シナモンロール』をいただきました! カリッと焼かれた上部にほどよい甘さシナモンフィリングが溶け出しているのに対して、下部にはジュワッと染み込みんでおり、この食感の違いが楽しい。 生地はもちもち食感、そこへふわっと広がるシナモンの香り。
シナモンロールは甘くてずっしり、気合を入れて食べるものだというイメージが覆されました! 思わずひと口、ふた口とすすみ、ぺろりと完食しちゃいました。
『シナモンロール』は湯種製法で作っており、前日から仕込むミルクたっぷりの湯種がもっちり食感の秘訣です。さらに生地を高加水にし、少量の卵黄を加えることでしっとりとさせています。フィリングも手作りで、スリランカ産の香り高いシナモンと優しい甘さのブラウンシュガー、それらを引き立てるバターが入っており、生地との相性が抜群です。
「1個まるっと食べられるシナモンロールを目指して作りました。甘くて濃厚なシナモンロールも美味しいですが、毎週末、お店に来て食べたくなるような優しい味わいにしました」と店主。
『アメリカンバナナブレッド』 400円
続いて、リピーター続出の『アメリカンバナナブレッド』をいただきました。『シナモンロール』に次ぐ人気商品で、試作を繰り返した店主思い入れの一品です。生地はしっとりとしていて、甘さ控えめ。バナナがしっかりと感じられます! くるみも入っていて歯ざわりが心地よいです。リピーター率No.1というのも納得です。
「アメリカ在住当時、日常的に食べていた『バナナブレッド』が理想でした。当時を忘れられず帰国後にあの味を求めて食べ歩いたのですが、甘すぎたり、バナナ感が弱かったりと“あの味”にはなかなか出会えず、それならば自分で作ろうと思い、何度も試作と改良を繰り返しました。」と店主。
『オーガニックキャロットケーキ』 400円
続いて、隠れ人気商品だという『キャロットケーキ』。生地に人参、くるみ、シナモンが練り込まれています。上に乗っているのはクリームチーズに爽やかな酸味のサワークリームを加えたクリームで、コク深くもすっきりとした味わい。クセがなく食べやすいキャロットケーキでした!
生地にはほかにも秘密が。キャロットケーキに限らず、バナナブレッドやスコーンなどの焼き菓子にも、ほんのりと『ゲランドの塩』というフランスの「塩」が入っています。これによって小麦と合わせると甘味やうまみが出るそうです。
『紅茶のフィナンシェ』 300円
『紅茶のフィナンシェ』は焼きたてをいただきました! ほかほかのフィナンシェは、外はさっくり、中はふんわり。紅茶とバターの香りが口いっぱいに広がり、幸福感で満たされます。冷めると生地の水分やバターが徐々に馴染み、しっとりとした味わいに。どちらもそれぞれの良さがありますが、この焼きたてならではの美味しさはお店でしか味わえません。焼きたてに巡り合えた際はぜひ食べてほしいです!
焼きたてを狙うなら10:00~12:00頃の来店がおすすめ。特にフィナンシェ、塩パン、塩あんバターパンの焼きたては、香りと食感が抜群になるとのこと。同店のInstagramでも焼きたて情報を発信することがあるので要チェックです!テイクアウトの場合でも、自宅のトースターで3~4分リベイクすると焼きたてに近い味わいを楽しめるそうです。
『ラテ(ホット)』 550円
深煎りの力強い味わいのコーヒーとクリーミーなミルクが合わさることで、それぞれの魅力を引き立てています。イートインの場合、容器を紙カップかマグカップか選ぶことができます。こちらのおしゃれなマグカップは美濃焼で、手に馴染みます。カフェタイムをより上質なものにしてくれます。また、マグカップの場合はラテアートをしてくれることも!
紙カップはお店のロゴスタンプが捺されていて、こちらもかわいいです。
訪れた人の日常がちょっと豊かになるものを
店主・清水さんの前職は会社員で、都内のカフェやホテルの立ち上げを通して、ベーカリーの魅力に気づいたそうです。「ベーカリーは特別な日でなくても、気軽に利用してくれる。お客様が商品を知って、食べて感動するまでの距離が短いことに気づき、感銘を受けました」とのこと。
「高尾は自然豊かでありながら、交通の便はよいし、買い物にも困らない。高尾には暮らしの時間軸や考え方に余裕がある人が多い気がしました。“自分もこんな風に歳を重ねたい”という想いとともに高尾への愛着が強まり、“何かこの町の人に喜んでもらえることができないだろうか”と。そこから“日常の中で自分の『ごきげん』をとれるようなお店をやりたい”と、店名『ごきげんBAKE』にもその想いを込めて開店しました」
「『ごきげんBAKE』は、気軽さがありながら、日常をちょっと豊かにする特別感がある。ケーキ屋さんと町のパン屋さんのいいとこ取りのようなお店を目指し、今の形になりました。『ごきげんBAKE』をきっかけに、高尾に行ってみたい、暮らしてみたいという人が増えればいいなと思っています」
おしゃれだけど気負わずに入れる、気分が明るくなるお店でした!パンや焼き菓子はどれもおいしそうで、眺めているだけで心が弾みます。駅前なので手土産としても利用しやすそうです。日常のささやかな幸せを願う店主の思いが込められた素敵なお店です。ぜひ訪れてみてください!
ごきげんBAKE(ベイク)
※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。
- 住所
- 東京都八王子市高尾町1580すえひろ第2ビル 2F
- アクセス
- 高尾駅北口 徒歩1分
- 営業時間
- 平日10:00~17:00
土日祝8:00~17:00 - 定休日
- 木曜日
- @gokigen__bake
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