創業100年囲炉裏でのんびり 八王子市長沼町『鎌田鳥山』

創業100年囲炉裏でのんびり 八王子市長沼町『鎌田鳥山』

ずっと気になっていた店があります。創業100年、映画「千と千尋の神隠し」にも登場した『鎌田鳥山』。豊かな自然の中で囲炉裏を囲んでの炉端焼きが楽しめると人気の店です。

千と千尋の神隠しのワンシーンにも!!『鎌田鳥山』で非日常ランチ

公開日: 2020.11.17

ずっと行きたかった鎌田鳥山へ おすすめの行き方は長沼駅から徒歩 京王線長沼駅で降り、改札を出たら南(右手)へ。 そのまま道なりに進み、長沼公園に入ります。 長沼公園は初めて来ましたが、想像以上に自然豊か! 公園とされていますが森林と言ったほ…

ロケーション

お店があるのは小高い山(標高差100m)全体が自然公園となっている都立長沼公園の頂上(京王長沼駅から徒歩20分)です。車の場合は野猿街道の峠を越えてお店の看板を目印に駐車場へ。そこからしばらく登ると趣のある提灯が見えます。出迎えてくれたのは、三代目の土川建吉の奥さん、禮子さんと四代目の雅美さん。

玄関には、あの映画や来場者の記念写真、サインなどが飾られています。食事場所の2階はかなり広く21の囲炉裏席。それを囲む広い窓から見える木々、そして野鳥のさえずり。このロケーションが他の店にはないこの店の魅力の一つです。

玄関の様子(正面:記念写真やサイン、右下:千と千尋の神隠しの写真)

囲炉裏でのんびり

二つ目の魅力は運ばれてきた料理へのこだわり。付出、手作りの田楽味噌をたっぷり乗せたこんにゃくを食べながら、野菜や鳥肉を囲炉裏で焼きます。ネギ、しし唐、シイタケ、うずら玉子。若鶏コースには、砂肝、手羽中、レバーと胸肉の刺し合わせ、モモ肉が、野鳥コースには、愛知県豊橋市から取り寄せたうずらが2羽と野鳥のつくねが付きます。うずらは、そのまま開いた形なので初めての方は見た目がちょっと…という方もいるかもしれませんが、鶏とは違う独特の旨味があり、丸ごと焼いて骨も一緒に食べるので歯ごたえ、香ばしさが特徴です。

若鳥コース。ここに麦とろご飯・なめこ汁が付きます。(囲炉裏手前は野鳥コースのうずらとつくね)

シメは、千葉県の大古町産の大和芋を、お客さんに提供する直前に出汁と共にすりおろすという麦とろご飯となめこ汁。ボリュームもあり、これで3800円(税込)。取材でなければ、開業当初から仕入れているという、創業者の故郷(禮子さんの故郷でもあります)岐阜県飛騨高山の日本酒を、ちびちびやりながらのんびり過ごしたいものです。

部屋の両側が全て窓で、景色が抜群

店名の由来

「このあたりは昔、カスミ網で野鳥をとっていた場所なんです。創業者の趣味が高じてこの店を開き、その名字から『鎌田鳥山』としました。その後、同様の店が次々とできて多いときは数十件あったそうですよ」と禮子さん。よみっこのことは知らなかったはずですが、取材を受け丁寧に説明してくれました。この優しさがこの店最大の魅力かもしれません。

禮子さんの趣味は絵を描くこと。店の前には、「峠の美術館」があり、紹介した箏などの演奏会(第4土曜日)も催されています。四季それぞれの魅力があり、特にこの時季が忙しいということはないそうです。営業は、金〜日曜日。近年の暑さのため8月は休業。いつかは行ってみたい、そんな八王子を代表する名店です。(中塚)

土川禮子さん

鎌田鳥山

※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。

住所
東京都八王子市長沼町587
アクセス
京王線長沼駅 徒歩18分 / 北野駅 徒歩27分 / バス停「野猿峠」徒歩9分
営業時間
11:00~18:00(要予約) ※金、土、日・祝日のみ営業
電話
042-676-4576
備考
要予約。駐車場あり。
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地域情報紙「よみっこ」

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