八王子在住・高校生アーティストsaoriさんに注目!心の内を描く唯一無二の作品たち
独創的なモノクロのペン画を見た全国の企業などからコラボ企画の問い合わせが次々届くという。描いているのは、八王子市に住む高校生、saoriさん。取材当日は本人の体調がすぐれないということで、アーティスト活動の連絡・調整も行っているというお母さんにお話を聞きました。
取材はスカイホテルにて
取材場所は八王子スカイホテル(八日町)。ロビーには作品や地元にこだわった製品、野菜、お土産などが展示販売されています。saoriさんのコーナーもあり、原画だけでなく、企業とのコラボ製品も並べられています。奥にあるカフェスペースにてインタビュースタート。
描いた絵を本人は絶対見ない
娘さんがアーティスト活動をはじめた経緯は?
「小学校の高学年頃から学校へのいきしぶりがあり、別室登校をしていたんですが、聴覚過敏(人の声や大きな音を聞くのがつらい)などもあったので、発達障害の疑いがあるということで病院での診察を受け、中一のとき、自閉トラムスペクトラム症との診断がなされました。
絵は、別室登校でいわば時間つぶしとして描いていたんです。その絵を見た先生が『よく描けている。インスタグラムにあげてみては?』と勧めてくれたんです。すると、『おもしろい』『見たことのない絵』『いつまでも見ていられる』と反響が広がり、あちこちの企業からのコラボの問い合わせや、NHK等のメディア取材も来るようになったんです」とのこと。
初期の頃の作品(鳥の右手が蛇になっています)
細かい部分を見ているといつまでも飽きません
どうやって描くのですか?
「アニメの絵とかは楽しんで描いていますが、これらの作品は逆です。ストレスが極限になった時に吐き出すように描き始め、2時間ぐらいで一気に描きますね。
そのストレスを思い出すので、描いた絵は本人は絶対見ませんし、家にも飾りません。モチーフとしては最初の頃は動物などが多かったのですが、徐々に抽象化してきました。よく登場するのがこの目と口で、代表的なモチーフです」
saoriさんの作品(左上が代表的な目と口のモチーフ)
よく見ると同じような模様などが描かれていますね
「そうです。例えば、渦巻を描くのはストレスの解消になるんだそうです。小魚の群や、人の姿、血が流れているようなのもあります。本⼈の⼼の中のイメージなんでしょう。ここなんかは、たくさんの人がいる中で一人(本人)にだけ大きなトゲのようなものが刺さっています。
『私の心の中のイメージには華やかな色は無い』と言い、必ずモノクロです」
全国の企業とのコラボ商品も多数あります
作品などはどこで見られますか?
「このスカイホテルのロビーではいつでも見られますし、北野台自治会の文化祭(11月1・2日)や、村内家具(来年3月19〜30日)でも展示の依頼が来ています」
次回は、本人に是非お会いしたいですね。ありがとうございました。(中塚)
持っているのは日本企業初の金賞受賞を受けた八王子クラフトリキュール。その他の展示会などの情報は、Instagramからお問い合わせください。
saoriさん(撮影:ぺこはらさん)
saoriさんの作品は、ただ「綺麗」「上手い」では終わらない、深く訴えかけてくる力を感じました。今後の活動や成長が本当に楽しみです…!
WRITER 投稿者
八王子を中心とした超地域密着型(ハイパーローカル)の地域情報紙です。新聞配達の流通を使い週6日発行・お届けをしています。※現在は読売新聞の購読者に限定して、朝刊に折り込む形で発行しています(日刊:5,000部)。八王子(主にめじろ台1~4丁目、緑町、山田町、椚田町、狭間町、館町、小比企町、寺田町、大船町、西片倉2~3丁目、みなみ野、七国※一部分に配布されないところもあります)に配達されています。