本人は気付いていない八王子の方言

本人は気付いていない八王子の方言

「○○するようだ」

「○○するようだ」は、一般的には比喩、あるいは予想を表す意味です。
例えば、「まるで夢のようだね」「どうやら明日は雨のようだ」。
前述の例では、「(あの人は)傘を持っていくよう(みたい)だよ」という意味になります。

ところが、筆者が耳にしたのは「傘を持っていかなきゃいけないぞ」「傘を持って行くつもり」という意味のようなのです。
つまり、「しなきゃいけない」「する必要がある」という意味です。

最初は、そういう言い方をする人はどこの出身なのかな?と思っていたのですが、後日その人は、八王子生まれ・育ちの人だと分かりました。

念のため、身近な八王子生まれ・育ちの人にその表現を使ってみました。
すると「違和感はない」との返答でした。

これってもしかしたら方言?……と思い更に調べてみると、この表現は埼玉県を中心とした地域で使われてきたということが分かりました。

それが八王子に定着している理由は不明ですが、本人は気付いていないというのが面白いですよね。

方言ではありませんが、八王子駅周辺に行くことを「八王子に行く」という表現も、八王子特有の表現だと気付いていないのが面白い。

うざったい

若い人(?)が使う「うざい」が八王子(多摩地域)で使われていた「うざったい」が発祥であるという話は有名です。今では、国語辞典にも載っています。

なお私事で恐縮ですが、本人が気付いていない方言(表現)の例として忘れられない経験があります。

江東区の中学校で体育の講師をしていた時のこと。大阪から来て間もない頃だった私はバリバリの大阪弁。

授業の最後に「みんな跳箱をなおして〜」と指示したにもかかわらず、誰も動きません。

不思議に思い「片付けて」と言うと全員が一斉に動き始めました。

当時、私は23歳。3年生からは「こら、大阪弁」とおちょくられていましたが、それも思い出。

最近はそういう、やんちゃな生徒も少ないようです。「おちょくる」「やんちゃ」も関西弁であることも今回調べて知りました。

ひぼっちい話を八王子の方言に戻します。

『八王子方言考』(鈴木樹造著:かたくら書店・昭和58年発行)には、「ひぼっちい」や「けさのかかあ」など、たくさんの例が掲載されていますが、何のことだか分かる人はいますか。

すでに死語になっているようですが、分かる人がいたら根っからの八王子人ですね。

「ひぼっちい」はまぶしい、「けさのかかあ」はコオロギのことです。

今回の記事は、編集長の雑談のようになってしまいました。
あなたの雑談を編集局にご連絡ください。(中塚)

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地域情報紙「よみっこ」

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