ひと休みコラム 八王子初のラジオ放送局『八王子FM』

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ちょっと気になる八王子マガジン はちとぴ

こんにちは!
八王子の地域情報誌 (フリーペーパー) 『はちとぴ』です。
今回は『八王子FM』の開局にまつわるエピソードをご紹介します。

きっかけは災害時のためのコミュニティFM作り

「放送局の重さを考えてなかったから始められたのかもしれませんね」

開局時をこう振り返るのは、現在八王子FM代表を務める中野健次郎さん。 中野さんがラジオ局づくりに挑んだのは60歳を過ぎてからのこと。 それまで音楽プロデューサーをしていて、新人プロモーションの手段としてラジオ局をよく利用していたこともあって、以前からラジオとの深いつながりがありました。

代表の中野健次郎さん(右) と阿部友美子さん(左)

そんな中野さんが八王子でのラジオ局づくりを意識したのは、東日本大震災の直後。 近所の飲食店で防災時にラジオが役立つことを知り、店主に「つくっちゃえば」と水を向けられたことがきっかけでした。 調べてみると、地震の際には地域のコミュニティFMが有効であること、さらに市内でもこれまでラジオ局設立の動きがあったものの、さまざまな理由で潰えてしまったことも分かりました。

立ち上げにあたって総務省に出向いた中野さんですが、担当者に「5~10名のコミュニティFMでも、県域FM局と同じことをやらなければならないんですよ」と、設立の覚悟を問われます。 少し怖気づいたものの乗りかかった船ということで、中野さんはラジオ局設立に邁進しました。 まずは地域内に適度な周波数があるか、お金をかけて調べなければなりません。 中には開局したくても、周囲に影響を及ぼさないで、空いている周波数がないために断念する自治体もあるのですが、幸い八王子では77.5メガヘルツが空いていたため、申請できました。
その後も数多くの困難はあったものの驚くほどスムーズに話は進み、協力者も現れたことで、通常数年はかかるという開局が、なんと申請から1年後の2017年10月1日に成し遂げられたのです。

八王子FM外観

小さいラジオ局ですが、八王子FMも名の知られた大きな局と同じく、公共放送としての放送倫理が求められます。また、リスラジ(ラジオ音楽番組無料アプリ)を通じて世界中で聴くこともできます。 八王子の情報はもちろん、有名人も積極的に登用しながら、魅力的な番組づくりを目指しているのです。その甲斐あって、日本にとどまらず、アメリカ、ロシア、イギリス、中国、韓国などからも番組へメールが寄せられるそうです。

中野さんはその時の1年を、「忙しくて何が何だか分からないうちに過ぎていった」と振り返ります。 そして、電波を使った八王子唯一のラジオ局として、市民に大切に育てていってもらえるようなアイデアを模索しています。

「これからも市民にとって重要なラジオ局をつくっていきたい」と語る中野さん。あなたもリスナーとなって、あるいはサポーターや広告などを通じて、ラジオで八王子を盛り立ててみませんか。

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