階段を登る神輿!『高宰神社例大祭』怒涛のエンディングは迫力満点!
散田町にある高宰(たかさい)神社で6月1日、2日に例大祭が行われました。地元でも盛大に行われている祭りです。
見所は神輿渡御
見どころは神輿渡御(とぎょ)。西八王子駅近くから甲州街道を通って神社までの約2キロを渡御します。同神社の氏子は千人町、並木町、散田町、山田町、めじろ台の19町会です。なお、8月開催から6月開催に切り替えて今年で2回目となります。高宰神社は万葉けやき通りから少し入った蛙合戦で有名な真覚寺の隣にあります。
例大祭の様子
きっかけは神輿
「以前は神輿がなかったんです」。そう話すのは神輿を担当する高宰睦(むつみ)の会長の谷合浩一さん。それまでの例大祭には若い人が盛り上がるような要素はなく、「このままでは衰退してしまう」と危惧していたそうです。以前から各地の神輿を担ぎに行っていた谷合さんは、同じく祭り好きの4兄弟と一緒に「神輿を買おう」と提案しました。ネットオークションで見つけ、現地で実物を見た上で、4人でお金を出し合って購入しました。
神輿の先頭を歩く谷合さん
「まだ何も話を通していないので、勢いで買いましたね。値段は内緒です」。買ってから50人を集めて高宰睦を立上げて、神社に宮神輿と認めてもらいました。翌年の2002年に初渡御を行いました。それまで各地で神輿を担いできた縁で35団体が担ぎ手として協力してくれています。
終わらない祭り
クライマックスは23段ある神社の階段を神輿を担いで登るところから始まります。鳥居にぶつけないように注意しながら、人のひしめき合う階段を登ります。この時、すでに盛り上がりは最高潮です。
境内への階段を登る神輿
そして境内に神輿を納める際にも「本殿に対してまっすぐ入っていない」と何度でもやり直しとなります。もう1基の万燈神輿と入り乱れるようにして、広いとは言えない境内に人がひしめき合います。同時に異様な興奮状態にもあるようで、荒々しいながらも、まさに祭りらしくなっていきます。20分くらいかかってようやく宮入を終え、谷合さんが音頭を取って三本締めとなります。ところが三本締めが揃っていないという理由で再び「やり直し」。このやり取りがさらにもう一回行われ、最終的に階段を登ってから30分以上かけて宮入が終わりました。
祭りのクライマックス「宮入」の様子
実は、これも出来るだけ多くの担ぎ手に宮入を味わってほしいという本音もあるようです。他の祭りとは少し違う、気迫のある神輿渡御でした。ぜひ一度雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。(小川)
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