エレベーター用ボタンや表示器の製造・販売を行う『島田電機製作所』が、工場敷地内に「押す」をテーマにした遊び空間『OSEBA(オセバ)』を2024/7/1にオープンしました。あらゆるボタンを押しまくって、遊んで、学べて、非日常空間を楽しめる、ということでさっそくご紹介します!
遊びに行く前にご予約を!
営業時間は原則月・火・木・金の10:00~17:00で、ウェブからの完全予約制となっています。入場料は大人1,000円、小人(中学生未満)500円です。現在予約できる日時は『OSEBA』予約サイトを確認しましょう。
『OSEBA』は『島田電機製作所』内にあります。八王子駅から徒歩20分、京王八王子駅から徒歩15分、バスで大和田坂下バス停から徒歩10分。八高線の浅川橋梁・北八王子側にあります。
ちなみに駐車場はありますが、数に限りがあり、満車の場合は近くのコインパーキング等を利用することになるため、できるだけ公共交通機関を利用していただきたいとのことです。
所在地:東京都八王子市大和田町3‐11‐1
入ると、『島田電機製作所』の公式キャラクター・ボタンちゃんがお出迎えしてくれます。
階段を上り3階へ。到着したら「OSEBA」と書かれたボタンを押すと扉が開いて中へ。このあとも随所で「押す」ことで先に進みますよ。
中に入ると受付がありここで入場料をお支払いします。使用できるのはICカード、クレジットカード、QRコードの各種キャッシュレス決済で、現金は不可です。
「押す」への想い
ではさっそく見学へ行きましょう。「押」と小さく書かれたシールつきの扉があります。押せば扉が開き、いよいよ見学開始です。
入るとすぐに「ボタンを押せば 何かが始まる」のネオンサインが登場します。これは『島田電機製作所』の「ボタンを押せば」というカンパニーソングのワンフレーズ。「押す」ことで何か始まったり変わったりするのを楽しもうという想いが込められているのだそう。
『OSEBA』の名前の由来もこの想いからきています。
無限エレベーターBOX
多くの施設があるなかから、今回は一部をご紹介。まずは『無限エレベーターBOX』、扉の右側に「エレベーターBOXが無限に続く 幻想的な空間」と書かれています。どんな空間かドキドキします。入ってみましょう!
入るとミラールームになっています。ですが、ただのミラールームではありません。床のデザインが変化し、立ち止まっていても、エレベーターらしく動いてるような気分になれる仕組みです。実際にどうなるのかは行ってのお楽しみ。写真撮影スポットとして楽しむことができます!
100年ヒストリー
こちらは『島田電機製作所』の史科をイラストを用いて紹介しています。
その先にあるのが「100年ヒストリー」。『島田電機製作所』は1933年創業、約100年の歴史がある会社。歴史とともに、その時代で設計されたボタンが並び、それを実際に押して光らせることができるんです。昭和初期のボタンデザインを実際に押せるのは、なんだか歴史に参加できたような気分になります。
1930年~1960年代の展示部分です。エレベーターの歴史と共に、エレベーターボタンの周囲にはそれぞれの年代に起きた出来事が描かれてますよ。
2030年のボタンはこうなる?!透明なアクリルのボタンなのですが、設定された映像を何でも映し出せるボタンです。これは『島田電機製作所』が特許を取得しており、将来このような液晶のエレベーターボタンが見られるのかも?
クラフトマンウォール
製品が作られてゆく流れを紹介しているエリアです。まずはエレベーター乗り場にある器具の名称が紹介されていますが、確かに一度学ばないと「ホールボタン」とか、正式名称は知らなかったですよね。
このあと作業工程の展示が続きますがそちらは実際の見学でチェックしてみてくださいね。今回はその後に展示されている、工程を経て作られた一例を紹介します。こちらは商業施設とオフィスでのボタンの違い。建物のコンセプトによってデザインは変わっているんですね。
ホテルやリゾートでのボタンデザインも展示されています。見ると「たしかに!」って思います。デザインって大事ですね。
333ハートビート早押しチャレンジ
『島田電機製作所』のスローガンである「Heart-beat Factory」、心を動かす会社であり続けたいというのにちなんで作ったゲームコンテンツがこちら。数字の「3」がハートを横にした形に似ていることから、ハートのボタンが333個設置されており、こちらを30秒でいくつ押せるかを数えます。
スタートからひたすら押す、押す……高低差のあるボタンをすばやく押すのが意外と難しい。「残り20秒!」「残り10秒!」とアナウンスされるので、焦りつつもボタンを押しまくって光らせていきました!
30秒で終了。押しても光らなくなります。「結果発表」ボタンを押せば、30秒間に押したボタンの数が表示。今回の結果は…129回!まだ現チャレンジになってからの平均は取材時に出ていませんでしたが、以前1000のボタンで実施していたときは170回が大人の平均だったそう。ちょっと平均より少なそうですが、130回近くボタンを押すことができて良かった~!でも疲れました(笑)
チャレンジを終えて、落ち着いてボタン1つ1つをよく見てみると、それぞれ異なるハートビートが書かれていました。社員さんが考えた心が動く瞬間、心が動かされる瞬間を書いて組み込んだそうです。いいハートビートから悪いハートビートまで多種多様。一番左上の「公式アカウント炎上」が笑えました(笑)
また、チャレンジの正面側にはスマホスタンドが設置されており、一人でも安定して写真や動画撮影ができる配慮がなされています。
1000のボタン
こちらが『島田電機製作所』で最初に始めた工場見学のコンテンツ『1000のボタン』です。正確には1,000個を超えた1,048個のデザインが異なるボタンが並んでいます。
6割が実際にエレベーターで使用されているのボタン、4割は一般の方からアイデア応募で採用された「あったらいいなこんなボタン」のデザイン案から作成されたボダンになっています。ボタンを見て壮観を感じるとは!
実際に押すと光って、好きなだけ押すことができます。「333ハートビート早押しチャレンジ」と違って時間制限がないので、好きなボタンを好きなだけ、時間無制限で押すことができます。楽しい~!
こちらには来場者による「あったらいいなこんなボタン」が貼られています。GOODデザインは「1000のボタン」の1つとして仲間入りするかも!?個性溢れるあったらいいなこんなボタンが、たくさん書かれていますよ~。
オリジナルグッズ
受付では、オリジナルグッズが販売されています。気になったのは『エレベーターボタン飴』。7個入り500円、16個入り1,000円です。『ミネラルウォーター』150円も、最近暑いので気になりますね。入場料と同様でICカード、クレジットカード、QRコード決済での販売となっており、現金は不可です。
また、「#OSEBA」を付けてSNSに投稿する、写真下の『オリジナルステッカー』がもらえます。見学が終わったらSNSに投稿しましょう!
『OSEBA OPEN記念キーホルダー』1,000円。1つ1つデザインが違うので、どれを買おうか迷っちゃいますね~。
『ボタンちゃんのぬいぐるみ』3,000円。可愛いですね~自宅に飾るにはちょうどいいサイズです。
「押す」は「自分が操作している安心感」
さいごに、広報部の小倉さんに『OSEBA』についてインタビューをさせていだだきました。
――「押す」をテーマとした見学施設を作ろうと思った理由を教えてください。
ボタンを「押す」というのは何か変化を起こす前に必ず自分の意思で行うもの。すなわち何かを始めたり・変える前に行う行為といっていいでしょう。人の欲求として「押してみたい」というのが必ずあると思っていて、それならばその願望を叶えられる施設を作ろうよ、というのが始まりでした。
――たしかに押せるものが目の前にあったら押してみたくなりますね。
ボタンを押したいという欲求はどこから来るのか、というのはハーバード大学の教授も研究対象としているそうで、「自分が操作しているという安心感」を得られるのが「押したい」欲求の理由なようです。そんな日常生活での「押す」という欲求を『OSEBA』は体感できる施設になっています。
――『OSEBA』開場以前の工場見学から「1000のボタン」というユニークなものを作られていますよね
工場見学は2018年から開始していまして、色々とブラッシュアップしながら歩んできました。親御さんたちの相談事から「1000のボタン」を2020年に企画してみたり、工場見学コースも来場者のニーズに合わせて、製造現場を覗き見できる「モノづくり見学コース」と、「ボタン押しまくりコース」の2コースに増やしました。これからも、いろいろなものを作っていきたいと考えています。
ボタンを押しまくる行為は非日常的で、お子様だけでなく大人も幅広い層が楽しめます。「学ぶ」と「遊ぶ」を同時に実現した『島田電機製作所』の企業努力は大変素晴らしいと思いました。「日本一予約が取れない工場見学」が八王子にあるのは、市民として誇りに感じます。
株式会社 島田電機製作所
※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。
- 住所
- 東京都八王子市大和田町3-11-1
- 電話
- 042-656-1401
- Webサイト
- https://www.shimada.cc/
- @shimax_hachioji
- @shimax_hachioji
WRITER 投稿者