女性にこそ来てほしい 八王子市三崎町『バーマレイ』オーナー近藤沙織さん(31)

25歳で独立

最近の記事では、大手新聞を除き年齢を入れないのが基本ですが、今回はあえて「31歳」とわかる表記をしました。それは、近藤さんの「若いパワー」を感じてほしいから。近藤さんがバーテンダーを志したのは、中学生の時。当時はやっていた「フレアーバーテンダー」(ボトルやシェーカー、グラスなどでパフォーマンスとして巧みに操るバーテンダー)の姿を見たからだといいます。

約800本の酒は自分ですべて集めました

「中卒でバーテンダーになりたい」そんな勢いだったのですが、それはとどまり拓真高校へ。卒業後すぐ、自分で探した銀座のバーへ就職。その後、いくつかのバーで修業し、「最初から独立したかったので」間借りという形で明神町で独立。今から約6年前、25歳の時です。店名は、大好きなスコットランドの蒸留所「グレン・マレー」から取りました。「2年たったら間借りは終わり。次は自分の店をオープンしたい」そう願っていたら、現在の場所が居ぬきで空いたそうです。

看板はお姉さんのデザイン

チャージ料なし

日本では「バー」という業態が誤解されがち。正統派バーは「色」は売らず「お酒」を売るところ。バーカウンターを挟んで、マスターとお客さんは静かに飲み物を楽しみます。「そうなんです。なので、女性にももっとバーに来てほしくて」(近藤さん)。そのためか、同店ではチャージ（席料）もなく、さらには、「飲み比べセット」という10㎖ずつ３種を楽しむ飲み方もできます。その値段も各種500円、800円など明記してあります。

飲み比べセット

女性が好むカクテルもたくさんあり、ノンアルコールカクテルも作ってくれます。「働く女性が増えてきた今、気軽に入れるバーを目指しています」(近藤さん)。新たな挑戦も始めています。「八王子産のお酒を造りたい」「お酒の素材も作りたい。まず、上川町で農業者になる」さらには、スコットランドの蒸留所まで繋がる。壮大な夢……。中学生の少女が描いた夢が、八王子を変えていく。楽しみに待ちましょう。

オリジナルのノンアルコールカクテルミルキースィート(1000円)