湧水と桜を巡るウォーキングコース <よみっこエリア周辺オリジナルコース>

よみっこエリア周辺の湧水を巡るウォーキングコースを作ってみました。桜も楽しめる季節です。自宅の場所や体力に合わせて、好きなコースを巡りましょう。
湧水を巡るウォーキングコース
八王子市内には79ヵ所所の湧水が確認されており(令和5年調査)、そのうち5ヵ所が、東京の名湧水57選に選ばれています。【六本杉公園、片倉城跡公園、叶谷榎池、子安神社(中野山王)、小宮公園】その数は都内で一位。浅川と湯殿川の間に位置する小比企丘陵(標高は東に向かって200mから120mに減ずる)を有する、よみっこエリア周辺は湧水の宝庫です。

【地図・写真①】モデルコースのスタートは、京王片倉駅から900m、六本杉公園。かつて「泉の森」と呼ばれ、湧き出した水は一面に広がる田畑を潤していました。現在も澄んだ水が池へ流れています。四季折々の花が咲くきれいな公園です。

六本杉公園(池の奥に湧水あり)
【②】16号を南へ。北野街道を横切って片倉城跡公園へ。小比企丘陵の東の先端に位置し、複数箇所から水が湧き出し、池や湿地を形成しています。夏にはコウホネ、スイレン、アヤメやハナショウブなどの植物が楽しめます。カタクリなど野草も多く、取材日(3/17)にはアズマイチゲが咲いていました。階段を上ると片倉城跡の遺構を見ることができます。

片倉城跡公園(彫刻と池)
【③】時田弁財天 北野街道、由井事務所近くの斟珠寺(しんしゅうじ)隣り。水の神様、弁財天が池の上に祀られています。池には大きな鯉。新編武蔵風土記稿に「辨天社。境内の鎮守なり」とあります。

時田弁財天(池の上にあります)
【④】山号はその名も小比企山・長慶寺。本堂左から裏に回ると井戸がありその先に水が滲み出していました。「昨日雨が降ったので、それが出ています」とご住職が優しく教えてくれました。

長慶寺(本堂左裏に湧水・井戸あり)
【⑤】いかにも湧水がありそうな名称の宝泉寺ですが、確認できませんでしたが、本堂裏に池がありました。石庭も立派です。

宝泉寺(本堂裏の池)
【⑥】真覚寺の心字池は、小比企丘陵の北側斜面からの湧水によって潤っています。江戸時代から、冬眠から覚めたヒキガエルが池に集まり繁殖のため雄同士が争う様子は「蛙合戦」として有名でした。

真覚寺(心字池)
【⑦】広園寺 本堂の裏手に湧水と池があるそうですが確認できず。桜が見事です。

広園寺(本堂の裏に湧水があるとのこと)
【⑧】八王子市民球場前の御所水弁財天。入口に二基の木碑。一方には蛇が彫られています。「御所水の里」と呼ばれ、大きな沼があったそうですが、参道の水路が湧水のなごりでしょう。せっかくなので、富士森公園の桜を楽しんでください。(中塚)

御所水弁財天(木碑)
参考文献:「八王子湧水巡りマップ」(水循環部水環境整備課作成)、「赤色立体地図 八王子市小比企丘陵と湧水点」、「湯殿川流域の湧水分布と中世武士文化」(写真は全てよみっこ撮影)
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八王子を中心とした超地域密着型(ハイパーローカル)の地域情報紙です。新聞配達の流通を使い週6日発行・お届けをしています。※現在は読売新聞の購読者に限定して、朝刊に折り込む形で発行しています(日刊:5,000部)。八王子(主にめじろ台1~4丁目、緑町、山田町、椚田町、狭間町、館町、小比企町、寺田町、大船町、西片倉2~3丁目、みなみ野、七国※一部分に配布されないところもあります)に配達されています。