小正月の風物詩であり、この時季に欠かせない地域の行事である「どんど焼き」ですが、密集度が高い等の理由で中止した地域もあります。
行われた地域でも、ほとんどがお焚き上げ(お札やお正月飾りを燃やす)のみの実施でした。
横山第一小学校
よみっこエリアで最も早く行われたのは(1月8日)横山第一小学校でのどんど焼きでした。(同小学校運営協議会、同おやじの会、同PTAの共催)
こちらも昨年に引き続きお焚き上げのみで、参加者も以前よりは少ないようです。
点火を前に、長年この行事の中心となって進めてきた黒沢さんから、
「どんど焼きは、お正月に迎えた年神様をお送りする火祭りです。多くの方のおかげでこの行事が開催されていることに感謝します」との挨拶に続き、櫓作りの指導などをしている田中さん(館町在住)からは、
「横一小で行うようになってから今年で15年目になります。昔は、疫病などの災難が入ってこないよう村の入口で行われていました。コロナを退散させるという願いを込めて点火します」と。
13時半、今年の歳男、歳女(児童の場合は小5~小6)が点火のスタンバイした時、ある男性から声をかけられました。 「私も寅年です、今年96歳になります。点火させて頂いていいですか?」との事。すぐに、係の方に知らせ点火の仲間入り。点火すると一気に燃え上がり、激しい煙が青空に伸びていきます。
登っていく真っ白な煙が青空に映えます
その男性については後日談があります。翌日、よみっこ編集局に訪ねて来られたのです。聞くと、よみっこの愛読者で、自宅は椚田大巻地区。「新聞販売店に行くと、『編集局はでんき屋本舗の2階です』と聞き、歩いてきました」とのこと。せっかく来て頂いたのでインタビューをさせて頂きました。
「以前、鹿島建設に勤めていました。戦中に鉄が必要という事で高尾山のケーブルカーも軍部に提供し、戦後、現場監督として再建することになりました。
日本一の斜度を誇るケーブルですし、大型の車両にするためにいろいろ苦心しました。
「ここまで生きることができ、大変幸せですが、友人が少なくなっていくのが寂しいですね。デイサービスも女性が多く、この歳の男性は珍しがられています」と。
左 : 点火前の挨拶をされた田中さん、右 : よみっこ編集局に訪ねて来られた遠藤さん
お名前は遠藤勝さん。編集長も同じく「勝」という事もあり、大変楽しく励みになる出会いでした。どうもありがとうございました。
十二神社
翌9日(日)に行われた十二神社(椚田町)も、お焚き上げのみ。 コロナ前は、お汁粉、お餅、豚汁が振舞われ、大勢の人で賑わっていたのを思い出します。参加者は少ないようですが、事前に持参された沢山の正月飾りなどが境内に置かれていました。
どこのどんど焼きでもそうですが、特にここ十二神社で活躍していたのが、地元の消防団です。 スペースがそれほど広くなく、炎の調整だけでなく、事前に木や地面に十分水分を含ませるなど、準備に余念がありません。
13時丁度。「皆様の健康とコロナ退散を祈願して」と、石井椚田町一丁目町会長が点火。 猛烈な煙が街中に流れていきますが、これまで「火事か?」という誤報はないと言います。さすが、地域に根差した行事ですね。
地域情報紙 よみっこ
最後までご覧いただきありがとうございます。
よみっこへのご意見・お問い合わせは、下記のメールアドレスへご送付お願いします。
広告掲載についてもお気軽にお問合せください。
よみっこ編集局
[email protected]
WRITER 投稿者
八王子を中心とした超地域密着型(ハイパーローカル)の地域情報紙です。新聞配達の流通を使い週6日発行・お届けをしています。※現在は読売新聞の購読者に限定して、朝刊に折り込む形で発行しています(日刊:5,000部)。八王子(主にめじろ台1~4丁目、緑町、山田町、椚田町、狭間町、館町、小比企町、寺田町、大船町、西片倉2~3丁目、みなみ野、七国※一部分に配布されないところもあります)に配達されています。