【新シリーズ】八王子で輝く女性たち①「ボランティアは専門家であれ」

【新シリーズ】八王子で輝く女性たち①「ボランティアは専門家であれ」
地域情報紙「よみっこ」

皆さんこんにちは!
八王子は女性で変わる。めじろ台で活躍している上玲子(うえれいこ)さんをはじめとし、全国に波及している女性たちをご紹介します。

颯爽とした町会長

上さんを初めて拝見したのは、約5年前のとある講演会。その受付にいた上さん、当時から地元、めじろ台一丁目町会会長でした。「ああ、女性町会長でこんな若い方もいらっしゃるんだ」長年町会の取材を続けている筆者、八王子市では珍しい女性町会長の姿に嬉しく思えたのです。はきはきと明るく、皆さんに采配を振るっている上さんの姿。いつかお話をうかがいたいと思っていました。

写真:八王子のゆるキャラと

娘さんの死をきっかけに

上さんのめじろ台一丁目町会長は一つの肩書き。
その他、防災士赤十字救急法救急員地球温暖化防止活動推進員災害時高齢者生活支援講習修了者ノルディックウォーク連盟指導員環境保全環境市民会議等…実際はこの2倍以上、資格や肩書を持ち活動しています。
驚くべきことに彼女はこの他、フルタイムで働いていて平日は都心に出勤。なんたるスーパーウーマンでしょう。

「私がこんなに社会貢献に力を注ぐようになったのは、次女の恭子を白血病で亡くしたからです。14歳でした。」

衝撃的な告白で始まったインタビュー、誰よりも元気だった恭子さんが亡くなった後、輸血などでお世話になったからと赤十字のボランティアに参加したのが、上さんの社会貢献の始まりだったそうです。その後、東日本大震災もあり、一人でも多くの人を助けたいと様々な技術知識を身につけました。

天国にいる恭子さんが上さんの『恩送り』を支えます

「尊敬する故・日野原重明先生が著作で〝ボランティアは専門家でなくてはならない〟と。その言葉を心に刻み、活動しています。」

そう、ボランティアや町会長は、生半可な気持ちでは続かないし、本当の意味での社会貢献にならない。それなりの専門知識を持って臨まないと。目からウロコです。

常に他者を思う

上さんはさらに、防災や温暖化防止の先生として、八王子市のみならず、全国で子どもたちや高齢者の皆さんに指導をしています。昨年末には、「再生可能エネルギーを学びソーラー模型を作ろう」という講座をクールセンター八王子(北野)で務め、大好評でした。その間には、町会長として皆さんの相談に乗ったり、家庭を訪問したり、新しい活動にも続々取り組んでいます。例えば『フラワーロスプロジェクト』。町内の『フラワーショップルッホ』さんの協力を得て、コロナ禍で余剰生産となった生花を譲り受け、役員さん、地区委員さんをねぎらったり。

写真:講義中の上さん

また、『音で命を救う企画』では、防犯ブザーを町内の高齢者さんに配布し、防犯救命に役立てています。この防犯ブザー配布は実績が上がっているという事で、全国的な動きにしたいと個人負担で取り組んでいます。

恩送りの精神

こんなパワフルな上さんの原動力は何なのでしょう?
「私は常に『Pay it forward』つまり、恩送りの精神でいます。」 誰かに親切にしてもらったら、その恩を他者に……。皆がそうすれば、この世は争いごとなんかなくなりそうです」

上玲子さん、この人がいる町に、市に住んでいれば大丈夫。そう思える方でした。【取材:高田】

■上玲子さんのFacebook

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